ペルー映画祭3にて。

冒頭で流れる弦楽曲が心地よく、一気に惹き込まれる。箇所箇所で使われる音楽がとてもよかった。（クラシックに詳しく無いので、あれは誰の何という曲なのか知りたい。オリジナルなのか？　現代作品なのか？）。
そして、対象を淡々と映しているようで、シャープに切り替わるカットに魅せられた。

見始めてすぐに、ワイズマン作品に似ていると思ったが（説明無くひたすらに対象を映す、という点から？）、音楽の使用や、遠近の展開のよいカットで、より洗練されて飽きずに集中して見続けられるように感じられた。（長尺では無いから（汗）？）

船上の漁師たちの、何気ないやり取り。
戻る船を迎える浜辺の活気。
何より、あの夫婦の、飾り気の無い、愛情の籠った会話が素敵だった。
このままもっともっと彼らの日々を観ていたい、と願ったエンディング。

まず見る機会が無かったであろう作品を引っ張ってきてくれた主催者に感謝。
集客的には難しいと思われるけれど、この製作チームの作品の特集上映や、少なくとも今後の映画祭で継続して紹介していただければありがたい。

思わぬ秀作に出会えて、映画祭って楽しい。

追記
音楽は、おそらくfil unoというチェロ奏者、作曲家の方のオリジナル。