愛に正直な男と、一直線な自身の愛に苦悩する女を観る映画。
女の、相手に嫌われるくらいの過剰な愛を観て、こういうのが本当の愛なのかな、と思ってしまいました。本当の愛なんて言うとウソくさいけれど。
相思相愛なんて、それこそウソなのかもしれません。どこかで妥協しないと成立しないのか。
愛されなくても愛する。嫌われても愛する。
そういうのって、不細工だけど美しいと思ってしまいます。苦悩や葛藤が果てしなくて。
この監督のことは全く知りませんでした。観る前に劇場のロビーに貼ってあった批評に「熱くない愛は愛ではない。狂っていない愛は愛ではない」というのがカサヴェテス監督の考え方だ、というようなことが書かれているのを読みました。観て納得です。
プールサイドのスベりまくり、動物たちとの帰還など、ニヤニヤ笑ってしまうシーンが多数。ミュージカルの夢には無駄に感動してしまったりして。
書きたいことが次から次へと出てきます。そして、観るたびに新しい発見をするような気がします。
こういう映画に行き着いた時、喜びを感じます。劇場からの帰り道、幸せな気持ちに満ち溢れました。
ジョン・カサヴェテス監督の作品を掘ってみたいと思います。