序盤はおいおい大丈夫かよってぐらい焦点がボケた編集でなんの映画かあんまり分からないですけど、ファロン少佐が降下する段になってくると急に焦点が締まってキレキレになります
当時アメリカで大流行りしたゴージャスなディザスターものの真似をしてか被害者のドラマを丁寧に描いてしまっていますが、この船の上で頑張るのはファロンと仲間たちのみで、他の人はどう頑張っても理不尽に死ぬかファロンたちによって助かるかの二択なので、危機に直面しキャラが掘り下げられる訳でもなく前半に均等に映した意味が薄くなってしまっています
加えて本土での捜査サスペンスもかなり出来が良いのですが、ファロンとは密に連絡を取る一方被害者パートとは家族が船に乗ってるぐらいの繋がりしかないのでやはり被害者の描写が過剰なのかなと思ってしまいます
まあ1200人の命がかかってるんだぞ、という言葉の重みには貢献してたかもしれんし、盛り上げ担当みたいなおっさんが俺だって本当は騒ぎたくねえよみたいな本心を漏らすシーンは良かったけど……
ただ終盤のセリフ回しや編集による畳み掛けは圧巻で、かの有名なクライマックスの演出も素晴らしいので見て損した気分にはなりませんでした 惜しいね
