このレビューはネタバレを含みます
主人公の(はずの)少女の物語かと思えば、観終わってみたら森崎先生に全部持っていかれた感じ。それくらい、少女が何をしたいのか・何を求めているのかについての情報が希薄。
亡くなった父親や仕事で不在がちな母親との関係性やエピソードが絡んでくるわけでもなく、早々に退場するシュンの絡みも最後の最後に取ってつけたような短時間のみ。
アガルタに行っていた期間は相当の時間だったはずなのに地上に戻ってからのシーンは時間が飛んだ後のみで消化不良。
いろいろ詰め込みすぎたというよりは、様々な薄味のスープを1つの鍋に混ぜ合わせたけど美味しくはなりませんでしたという印象で、「君の名は。」以前の新海作品のような少年少女の悲恋や諦念という要素もないので、新海誠ファンほど辛口評価になるかと思います。