これ実話?! すげーヤツがいたもんだ!
産みの親に拒絶されたり、酷い交通事故にあったり、なかなか悲惨な目に合っているのに、序盤から、なかなかどうして笑わせてくれる。さすがジム・キャリー。
鮮やかにテンポよく詐欺を働くさまは、見ててワクワクしたが、弁護士とか大企業のCFOとか、どう考えても無理だろってところまでやっちゃうあたりから、ヒヤヒヤした。それは、フィリップというひとがいたから。ひとを騙して手に入れたもので彼を楽しませることは、彼自身をも騙していることになるから。
最後の大どんでん返しでは、フィリップと同じく、思い切りひっぱたいてやりたくなった。ばかやろー! 涙かえせーーーーっ!!!
ともあれ、「存在しないものが、どうやって存在していける?」というスティーブンの言葉だ。これは、やはり、自分のルーツである産みの親から拒絶されたことによる自己否定の気持ちだと思う。自分ではない、何者かになろうと必死だった。産みの親に愛されないなら、誰かに愛されるために必死だったのだろう。
そう考えると、同情してしまうが、それでも、やはり、嘘だらけの人生では、結局は何者にもなれないし、しあわせになれないし、愛する誰かを守ることもできない。
それだけの頭脳がありながら、、、もったいない。