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メトロで恋してのakrutmのレビュー・感想・評価

メトロで恋して(2004年製作の映画)
4.3
パリの地下鉄で出会って恋に落ちる男女の恋愛の行方を描いた、アルノー・ヴィアール監督の恋愛映画。俳優でもあるアルノー・ヴィアール監督の初長編映画である。30歳で独身のアントワーヌは、地下鉄で同じボックス席の対面に座っている女性クララに一目惚れする。一方、彼女もアントワーヌを好きになり、二人は恋に落ちる。しかし、彼女の身に起こったある出来事に対するアントワーヌの反応によって、二人の関係は崩壊していく。

ベタな恋愛映画なので、この種の映画が苦手な人にはおすすめできないが、個人的にはこういう映画は好きである。パリのセーヌ川(かなあ)を背景に二人がミュージカル風に歌い踊るシーンがめっちゃいい。こういうシーンを見ているだけで、忙しすぎて休日まで仕事に追われている日常を忘れることができる。クララを演じているジュリー・ガイエの大人の色気を感じさせる清楚な雰囲気も、とても素敵なのである。でも、後半の展開はもう少し丁寧に描いても良かったかなという感じがした。まあ、アントワーヌの優柔不断さというか、気の利かなさが、前半からもなんとなく暗示されているので、そういう意味では一貫しているのかも。ラストシーンの寂しさも印象に残った。
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