停滞

乱の停滞のレビュー・感想・評価

(1985年製作の映画)
4.3
日本映画史に残る傑作。戦いを生き抜いた猛将がその地位を3人の息子に譲ることに端を発し、血で血を洗う抗争へと発展していく話。
日本版リア王と言ってもよく、日本らしくありながらその本質は普遍的なテーマに寄り添っていて劇的で長めの尺も長く感じない。全体として赤が多め、それは血気・憎しみが生む憎しみ・怒りなどを表しているっぽく、それらが美しい自然の中に放たれて映像的にも好き。

個人的には、化けぎつねの話と育ての鳥を食べちゃうへびの話が好き。狂阿彌の役は絶妙で、話に可笑しさを挿入すると同時に、リア王と共通らしく鑑賞者に近い第三者的視点で悲哀を表現している。(※リア王読んでません)戦闘シーンは、落馬シーンがこれでもかと流れた記憶があり、矢が飛んできたり、刀剣乱舞がないのもリアルっぽい。先日の4kで見たかった。。。
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