Mitsunoirさんの映画レビュー・感想・評価

Mitsunoir

Mitsunoir

60年代が好きかな。ゴダールが「映画について書くことは、すでに映画を撮ることと同じだ」と言ってるので頑張って書きたいな。結構テキトーなことも書いてると思いますがよろしくお願いします。

サンライズ(1927年製作の映画)

4.0

字幕はほとんど削がれ、まさにカメラというものが活きている。最初の方の柵を越えてファムファタール的な奴に出会うまでの長回しは驚いた。表現主義的演出が光る、人物を捉えるアングル、二人を引き裂くボートという>>続きを読む

トスカーナの贋作(2010年製作の映画)

4.3

初のキアロスタミ。本物の贋作。
映画は所詮俳優が演技しているもので本物じゃないと言えてしまう、しかし彼らは夫婦と勘違いされいつの間にか夫婦を演じている、演じるということを演じている?さて彼らのOrig
>>続きを読む

アン・ラシャシャン(1982年製作の映画)

3.7

sa ballon de football et un pomme de terre et la terre
ストローブ=ユイレではこんなの初めてかな。カット数が多いという意味で。しかし最初のパン以外
>>続きを読む

ルーヴル美術館訪問(2004年製作の映画)

3.9

結局字幕を目で追ってしまうというか内容理解には読まざるを得ないわけだけど、あれ再生止まったかと勘違いするほどのスタティックショット&沈黙の瞬間は思いの外贅沢な味わいが感じられた。ルーブル美術館の絵画を>>続きを読む

セザンヌ(1990年製作の映画)

-

もし表現対象に貧弱な意図を介入させたりしたら自分の卑小さが浸透し失敗作になる。自らの意図を沈黙させねばならない。そのうちなる偏見を一切黙らせ忘れなければ、沈黙させ自然の反響に徹せば、知覚の感光板の上に>>続きを読む

ポーラX(1999年製作の映画)

4.5

所々文句を垂れたい部分あるかとは思うんですが、この光と暗闇が織りなす陰影、色彩、空間のつなぎ方、そしてイザベルの顔までイメージとしての強度にもう言うことなし。
21世紀/シネマXを読んでもう一回観たく
>>続きを読む

サマーフィルム(2016年製作の映画)

-

カットつなぎがおかしいといえばおかしい。ワンシーンワンカットのように長めに取るかと思えば尻切れ蜻蛉で次のシーンに移ってしまい少々戸惑う。ぶつりぶつりと切られたかのよう。人物の存在は捉えられるが、それが>>続きを読む

永遠に愛して(2016年製作の映画)

3.5

抑制的でブルーのライト、ユニークな異世界を感じさせる、螺旋階段の俯瞰ショットがよかった。

ラザール(2016年製作の映画)

3.5

これぞまさに童貞狩りか。話の大筋とはあんまり関係ないところに味わいがあった。牛乳をぶくぶくして吸いながら泡消すのはなんかいいよね。とっさにあのパンにかじりつくのも嫌いじゃない、汚いけど。お姉さん、セー>>続きを読む

友だちの恋人(1987年製作の映画)

4.0

AN。これはなんとも言えないですなあ。最後の方の食い違い会話は純粋に面白いし長回しであるためにドラマっぽくはないんだけど、やっぱりあの笑いと円満な感じにはコメディドラマ臭があり、じゃあこれの映画らしさ>>続きを読む

緑の光線(1985年製作の映画)

4.0

筋立てとかデルフィーヌのキャラは小説「緑の光線」から取られてるみたいだけど、ロメールの女感が溢れている。どこか常に不満で(根本的に自分に対して不満なのか)ここじゃないどこかを求め彷徨う姿は居場所のない>>続きを読む

満月の夜(1984年製作の映画)

3.8

AN。腕ぶつけたの脚本にないんじゃないかな笑 ロメールって踊るの結構好きっぽい。カフェでおじさんと話出すのは女と男のいる舗道を思い出した。オクターブはシュール。これはあんま響くものがなかった。

海辺のポーリーヌ(1983年製作の映画)

4.1

新文芸坐AN
ロメールの女は
・控えめなお乳
・夢見がち
・個性的な魅力
って感じに思いましたね、今作だとマリオン。
売り子を窓から見てしまうシーンを皮切りにそれぞれのみる不完全な世界が見事にもつれ絡
>>続きを読む

13回の新月のある年に(1978年製作の映画)

4.2

13回の新月のある年に破滅に向かっていく一人の女/男の姿。感情移入の余地なんてない。というか何も言うことがない。過去を明らかにしていくけど、だからと言って何かが変わるわけでもない。この映画ではほぼ何も>>続きを読む

不安が不安(1975年製作の映画)

3.7

非常に散漫な展開。産後鬱なのか統合失調症なのかそれはさておき、二日連続でケーキを作ると言いだしたり、プールでひたすら泳いでいたり、ヘッドフォンで外界を遮断し音楽を聴きだしたり、あげればキリがないのだが>>続きを読む

不安は魂を食いつくす/不安と魂(1974年製作の映画)

3.9

これは一つの愛の物語でありましょうなぁ。
ポイントとなるのはダンスを踊るシーン(1)と階段でご飯ショット(2)の二つで、これは(1)(2)(2')(1')という流れになっている。
全体には外人に対して
>>続きを読む

ヴォイツェック(1979年製作の映画)

3.4

なんとも言えない、、、キンスキーはいいんだけど、全体的に画面がダサいし統一感がない。。顔芸映画か。

チャップリンの黄金狂時代(1925年製作の映画)

3.8

家が傾く奴〜〜
吹雪で飛ばされ奴〜
何か気の利いた言葉を言うわけでもなく、ギャグをかましウケを取りに行こうするわけでもなく、純粋に出来事と人の関係性で笑いを取るあたりが流石チャップリン。展開が非常にス
>>続きを読む

美味しい美女(2017年製作の映画)

3.6

話の展開は野菜恐怖症の男がベジタリアンの彼女とヴェジタブルを食べるって感じだけど、ショートフィルム的なチープさは一切なくポップでキュートな世界観がいい。

浪華悲歌(1936年製作の映画)

4.0

構図、被写体との距離に作家性を感じさせる。斜め45度&ちょい高めからのショット、障子越しに覗くようなショット、空間が生きる構図、日本家屋との相性がいい。さらにはぐるりと回るこのカメラどうなってんだって>>続きを読む

ストローク(2017年製作の映画)

3.5

すごい現代的な利便性を享受シーン嫌いじゃない、そのあとの髪型と潔癖感にビッグバン・セオリーのシェルドン・クーパーPhDを思い起こしてしまった。台詞なしのためファーストカットに象徴されるように目のアップ>>続きを読む

エルミタージュ幻想(2002年製作の映画)

4.2

不世出の超大作、初ソクーロフ。ヒッチコックのロープなんて比較にならぬほどの超絶ワンカット。(技術的制約はあれど)移動撮影(カメラマン)がすごすぎる。体に固定&台車に載せたりであれが撮れるとは。

エル
>>続きを読む

ジェラシー(2013年製作の映画)

3.6

あっさり系というのか、なんかつかみどころがなかった。衝突するというより緩やかに解けていくような感じ。んむぅ、眠かったからかな。ひたすら白黒の映像美を味わっていた。あとは娘のキックがいいですね。あれなら>>続きを読む

勝手にふるえてろ(2017年製作の映画)

4.0

傑作コメディ、徹頭徹尾おかしい、ロマンチックのロマん?ってところで笑いが壊す。ヨシカという異常にひねくれた存在をアンモナイトの異常巻きに例えるところ、そして化石を買っちゃうあたりが好き。異常巻きを買え>>続きを読む

愛の残像(2008年製作の映画)

4.0

愛の誕生を見てガレルイマイチかなーと思ってたらこれ。瞬間でなく状態を差し出すラストは思考だけでなく観るものの息の根すら止めてしまいそうな強度。

自分をはっきりとさせず曖昧なままに人と対峙し、後から自
>>続きを読む

熱波(2012年製作の映画)

3.9

歴史的背景を知っていた方が味わいが増すタイプの映画なきがする。

とはいうもののパート現代の陰影に富んだはっきりとした表現からパート回想になり、若干淡くなりながらもそれと独白が合わさって時系列ではあり
>>続きを読む

自由が丘で(2014年製作の映画)

3.6

これわからん、普通感が前面に出てる。冒頭の方で手紙を落としてシャッフルされてるみたいだけど、物語的に不可逆に進んで行くわけでもなく、注意して見なければ不自然な点を見過ごすんじゃないかな。なんだかホン・>>続きを読む

(2015年製作の映画)

3.5

予想外のサイレント、追うものと追われるものの緊張関係、いや音の復権!

P.S. あ、髪が長いと雰囲気違いますね

ひとつのバガテル(2015年製作の映画)

3.7

演技は立派な大根、でも物語含めそんなの全く気にしてないっすね。伏線は回収されないし、写真撮ってる人の言葉に表れるように「映画において音は虐げられてきたんだ!」って言いたいかのよう。

記憶に残るのは部
>>続きを読む

ノー・ドロウニング(2016年製作の映画)

3.6

Pour voir la fin, inseréz une piece. あ、無料と見せかけて課金必要なやつ?と一瞬騙された。
人魚が素敵、じゃないっすか?
最近はキャッシュレスになってるけど、こう硬
>>続きを読む

バルタザールどこへ行く(1964年製作の映画)

3.8

映画史上他に類を見ない(と思っている)ロバ映画。ロバロードムービー。無表情のくせにこのロバの瞳が人間の屑加減を静かに力強く感じさせる。断片的に切り取り純化させ音で想像させるシーンや、監禁の大胆な省略も>>続きを読む

さらば、愛の言葉よ(2014年製作の映画)

3.8

まず印象として、この映画長いと感じた、サイレントに感じる長さ。

冒頭、想像力を欠いて現実(言葉)に逃避し、考えないのが思考に悪影響を及ぼすかわからない、と。言葉とそれに紐づいた論理でガチガチに縛られ
>>続きを読む

サマードレス(1996年製作の映画)

3.8

これはいいっすねぇ、瑞々しさと爽やかさがいい具合に調和している。それによりセックスがいやらしいものに映るわけでもなく、彼女がビッチに映るわけでもなく、彼らが変態的ゲイ(バイ)に映るわけでもなく、そこに>>続きを読む

フォーゲルエート城(1921年製作の映画)

3.9

1921年のミステリー。過去の内容もあるため映像だけで語りきるのは厳しいらしく、物語の大事な筋は字幕で示される。サイレント独自の動きを表現する映像と音楽はもっぱらその世界観と人物の心理描写に注がれてい>>続きを読む

ぼくの伯父さん(1958年製作の映画)

3.9

シュール、毎度噴水を出すのといい柱に当てるゲームといい、このどうだ、笑えるだろ!って見せつけないとこがいい。
一番好きだったのは、夫婦が隣家の庭を覗いたら三輪車みたいなのマダムがこいでたとこです。

君の名は。(2016年製作の映画)

4.2

新海誠の作家性として思ったのは、現実を模倣した写実性や美麗な画面づくりではなく、ここじゃないどこか、自分じゃない誰かを想うことにより生じる意味、表象されざる部分にまで伸びていくダイナミズムではないだろ>>続きを読む

>|