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立派な金剛石/金剛
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『立派な金剛石/金剛』に投稿された感想・評価

✔️【小宮登美次郎コレクション2】🔸⑬『立派な金剛石』(4.1)🔸①『臆病狼』(3.0)🔸②『ワンテーの夢』(3.0)🔸③『自殺倶楽部』(3.1)🔸④『密計者』(3.1)🔸⑤『母の命日』(3.4)🔸⑥『悪魔の眼』(3.1)🔸⑦『盗まれた泥棒』(3.2)🔸⑧『神様の仲立』(3.2)🔸⑨『薄馬鹿大将ダム君』(3.1)🔸⑩『フロンティニャックの最後の男』(3.3)🔸⑪『空中のブラウン』(3.2)🔸⑫『再び海の彼方へ』(3.4)🔸⑭『アトラス』(3.2)🔸⑮『熊狩り』(3.1)🔸⑯『羊飼の夢』(3.1)▶️▶️

 この個人コレクターの膨大な寄贈作品群から主だった代表作が上映されたのは30数年前。正直、検閲ら改変が激しいコレクションを疑う気持ちが強かった。しかし、そういった欠損より、海外にも残存が確認されていない、映画史に特筆されてる貴重で且つ今見ても偉大な作品が何本もあることに、予定表や現物を目の当たりにする中で、驚き且つ誇らしく思っていった。その後整理と調査で、鑑賞・紹介できる最新版が、本日のリストである。この間、補修に掛かるのが遅すぎた、劣化物の補修手段を我が物にできず、当初の画質の1割程度に溶解してしまったものもある。全作の中でも最高傑作と言うべき、『さらば青春』『過去からの呼び声』がそれに引っ掛かってしまった。呉々も三十数年前の両作は、現行版とは異質の世界にあった。
 そしてその特集で印象付けられたのは、サイレント映画は手工業的な、手塗り分けのカラーが普通だったということ。コマ単位に、精巧な技術で細かく塗りわけられためもの、シーン単位・コマ単位に基調色に染められたものの2種類があった。公開当時のプリントを手に入れ、その劣化を戻しての再上映だったからか。今回も⑨以外はカラー作品群で、取り分け⑧は顔以外衣装は何色にも塗りわけられてて、貴重でまばゆい色彩だ。女のドレスもそうだが、時代劇としての甲冑で並び動く兵らの眩しさは圧巻。恋人との仲を禁じられた姫が、魔術師の力を借り、恋人を鳥籠の鳥として近くに置き、王のスリッパを踊らせ、遂に籠の中身を恋人から王に入れ換えてしまう。それ以外の作のカラーはシーン毎の染色で一色、感度の問題等で夜間撮影や「アメリカの夜」方式が取れなかった頃の苦肉の策としても、赤め一色等は強烈だ。
 只今回観にきたのは、旧いものなら何でも、という関心ではなく、圧倒的なファン作家の作が混じってたからだ。1910年代の作など、正直なところ、興味はない。但し例外の作家が何人か。今回のジェニーナがそうだ。日本映画批評界の草分け、あの飯島正さんの史上ベストテンにも先に述べた代表作が載ってた作家。いくら何でもあの時代、グリフィスやフィヤードに肩を並べる作家が他にいたなんて想像もできなかったが、実際に観て見るとそうだった。その作から数年前の時代劇が今回のリストに入っていて(⑬、今回で確か四本目に過ぎないがどれもが、傑作かそれに近い秀編だ)、改めて実感、微細さ・透明さはともかく、映画としての確実な手応えは、この時代から既に確立されていた。育ての親が亡くなる前に娘に、実の親の事を語るシーン。二人の飾りないトゥショットが続き、中間字幕後の寄り・更に角度変の間に過去シーンが入る。指揮をとる軍籍の実父と指揮下の兵らの撃つ動き、敵の同じ力の対応、の各図の完成度の高さ、その呼応・絡みの無形の緊密繋がり(赤染めカットも高める)、部下を失い自ら銃を取り重傷のところを救出され、娘を現父に託す。その際ダイヤ鉱山の地図を娘の為に遺したのだ。只盗み聞きしてた兄が地図を先に奪い、それを追う旅、船乗船が始まる。戦闘回想シーンの格以外は、無理に飾らずストレートに描かれてゆく。全体に誇張のない、かつ映画ならではの高揚感のある、真の映画、と呼びたいタッチ。期待をいい方に裏切ってかつより真剣に観させる力を持つ、稀なるほんもの。この作家の作はこれで先に述べたがまだ4本目だが、いずれも映画の真実そのもの。残ってる部分は全体の1割程度だが、この侭傑作に結び付く事は容易に想像できる力感と品格だ。ルノワールにおける『カトリーヌ』『騎馬試合』の感。
 それだけを観たかったので後はあまり関心もたずにいた。周りの人たちのように映画史家を自認するタイプではない。しかし、引っ掛かってくるものが他にないではない。前半やや旧め作品群はサイズが退きめLが多く、今の感覚では少し嵌まるには辛い感じか。
 全体の何分の一程度しか残ってないものには、複雑な、金を手に入れるために暗躍する兄妹や母娘の話も割と多く見られ、描写が細かく、場や小道具も丹念だか、人物の名などのみ込めない語り口の細かさだ(③④)。もっと単純に関係性より刻々変わるのに対応切り抜け、単純納得させてくのも、連続ものの1挿話なのか、余計な張り出しがなく面白い(⑫⑭)。
 ほぼフルに残ってる短編にはコメディ快作が多い。有名喜劇人を使っての観劇・口説きの傍若無人ぶりを描いたり(⑨)、金庫代わりの古着を使われ・使いの金の行戻り(⑦)、熊の毛皮被っての脅かし、ら(⑮)。探偵や羊飼いが、変装捜査・王様地位転がり込み、を楽しんでると、逆にピンチに、が夢からさめるってのも(②⑯、②の方は夢内アクションがなかなかに迫りくる)。
 宝石盗み逃避行がとんでもない大事故誘発へ、探偵が追跡中で色々乗り物に(⑥)。特に、赤画面も使っての建物崩れ破壊の鮮やかキレ極りも。名匠のやや華奢も、語り口堪能できりのも(⑩)。亡き母を慕う青年の内面に即したミステリーは、柔らかいトーンでの縦構図らの懐ろ・柔らかさが見事(⑤)。
 総じて役者芝居がメリハリ過剰で、心理劇多い今の映画感覚だと肩入れする前に、いろいろ細部が突き当たり過ぎで、忙しなくはある。まぁ、時代色は確かに存在していたが、旧くて歴史評価確定に群がるのだろうが、個人的にはあまり関心湧かない世界。それでも映画のベースは確かに改め直させる作品群。

3.1
「発掘された映画達」
ー小宮 登美次郎コレクションPART2
ピアノ伴奏:柳下 美恵