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暁の出撃のmhのレビュー・感想・評価

暁の出撃(1954年製作の映画)
5.0
イギリス空軍617中隊が行ったチャスタイズ作戦がモチーフ。
チャスタイズ作戦は「633爆撃隊」とか「モスキート爆撃隊」とか「スターウォーズEP4」の元ネタ。
爆弾を投下するんだけど水切りの要領で水上を滑らせて壁にあててダムを破壊するという、頭おかしい作戦が実際に行われて、なおかつ成功しているというのだから戦争は恐ろしい。
発案者はヴィッカーズ社の航空エンジニア。実験を何度も繰り返して少しずつ成功に近づく様子を丁寧に描いている。中盤からはイギリス空軍による訓練がメインになる。
低空飛行するランカスター爆撃機がかっちょいい。ランカスター爆撃機のもっとみたいのに、この爆撃機が活躍する映画は極めて数が少ないみたい。
八機墜ちて56人が犠牲になったというセリフから、ランカスター爆撃機が七人乗りと判明する。
「そんなに死ぬとわかってたら、この作戦はやらなかった」というようなことをいってたけど、ダムを決壊させることで1200名ものドイツ人が死亡してるのはどうすんのよ。
この作戦のために結成されたイギリス空軍617中隊はその後、ムッソリーニの逮捕(低空飛行!)に活躍し、またティルピッツ撃沈をはじめとしたトールボーイ(5トン爆弾!)を使った数々の高難度のミッションを次々とクリアしたすげー中隊。
原題である「ダムバスター」の字面かっこいいけど、そんなバチ当たりなこと、いまはしちゃダメなやつ。
つながる映画が膨大なのでできれば抑えておきたいし、それにしてはすごい完成度の痛快娯楽戦争ものでした。
面白かった!
mh

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