あゆころ

スターリングラードのあゆころのレビュー・感想・評価

スターリングラード(1993年製作の映画)
3.9
100万人という、あまりにも多すぎる犠牲をともなったスターリングラードの戦い。
見渡す限り真っ白な極寒の大地で、ただ無慈悲に兵の命が失われていく。
食料もなく、暖も取れず、上官に人の心はなく。砲弾と銃撃の嵐を生き延びてもまともな治療は受けられず、傷は膿み、手足は凍傷で腐り、負傷兵として帰国も叶わず。というあまりに残酷な戦場の現実を描いている。実際にあった戦争を描いているから当たり前だが、全く救いがない。

ここはどこで、何のために、誰のために、何もわからず兵士は失血死し、凍死し、餓死していく。
こうした愚かな戦争を、いまも人間は繰り返していると思うと、心底虚しくなる。
あゆころ

あゆころ