マイノリティ

キツツキと雨のマイノリティのレビュー・感想・評価

キツツキと雨(2011年製作の映画)
3.5
良かったです!

ある田舎の村の森林組合で働く岸 克彦は今日もチェーンソーを使い大木を伐採しています。

ある日、ひょんな事から東京から来た映画のスタッフ二人とでくわします。

克彦は、スタッフの一人に「この辺りでいい広さの川は無いか?良かったら案内して欲しい」と頼まれます。

仕事もあるし、面倒だし、もう一人は黙ったままだし。

イライラが募る克彦でしたが、しかし面倒見のいい彼は断り切れず案内します。

その出来事がきっかけで克彦は映画にエキストラとして出演する事になるのですが・・・。

終始ほっこりとしたトーンで暖かい気持ちになりました。

序盤は撮影隊の克彦に対する態度がイライラしますが物語が進むに連れ皆んなに好感が持てました!

無骨な職人で亡き妻を愛し、人にものを頼まれると断り切れない男
岸 克彦を役所広司が演じていました!

頼りが無く自分に自信も無い。
そんな彼にスタッフや演者も不安。
しかし克彦と出会う事によって少しずつ成長していく若き映画監督田辺幸一を小栗旬が!

他にも臼田あさみ、高良健吾、山崎努など個性的なキャラクターが今作を盛り上げます!
村人の一人、ヨシオ役の神戸浩、最高です!!

印象的だったのは克彦が田辺に総ヒノキ造りの椅子をプレゼントするシーンと、エキストラに「ゾンビは走らないので」と言った田辺のセリフが、ゾンビ映画の父と呼ばれた今は亡きジョージ・A・ロメロ先生の信念である「ZOMBIES
don't RUN」を継承しているみたいで嬉しくなりました!

終盤でちょっとした「奇跡」が起きますが、その出来事も今作の空気感を壊す事無く、いいシーンでした!

村人たちもいい感じです!

沖田修一監督の別の作品も観たくなりました!