高校のサークル「ワニマジュツシャ(鰐魚魔術社)」のリーダー、アーリーは、卒業を間近に控えた仲間たちとともに、送別旅行へ出かけることを決める。行き先は、山奥にあると噂される「ミーリ(覔日)」という巨大な石。――それに願いをかければ、どんな望みも叶うという伝説があった。 旅に同行するのは、冷静で少し皮肉屋なシウフ、明るく活発なチャンイン、内向的で神秘的なワンルー、そしてカメラで旅を記録し続ける後輩のグアンイー。 学生時代の最後の思い出として始まったその旅は、やがて奇妙な空気に包まれていく。道に迷い、時間の感覚を失い、互いの心の奥に隠された不安や後悔が少しずつ顔を出す。 途中で出会った年長の男ウェイミンや、山に暮らす原住民族の女性アードゥ・カリタイ・パチダルとの出会いを通じ、アーリーは次第に「自分とは何か」「信じるとはどういうことか」を見つめ直していく。 旅の終わりに彼らがたどり着く「ミーリ」は、単なる伝説の石ではなく、それぞれの心の奥に眠る“もう一人の自分”を映し出す鏡のような存在だった――。
© ANGUS CHIANG