mh

原爆の子のmhのレビュー・感想・評価

原爆の子(1952年製作の映画)
-
ストレートな反戦映画。
戦後五年目の広島を主人公が巡ることで原爆投下のその後を追う。
現実は厳しいんだけど、優しいひとが多くてそれを中和してくれる。みなさんの感想に見られるノブレスオブリージュっぽいくだりがどうなのという気持ちもよくわかった。ただ優しいがゆえに残酷みたいなのは意図してないと思った。
復興が着々と進むもまだ見晴らしのいい広島の町並みと、いまは誰の口からも聞かれなくなった原爆スラム。建設途中の原爆資料館。川に飛び込みまくってる子どもたちと、めずらしいシーンも目白押し。
お前にもトラウマを植え付けてやろうかとも取れる「ひろしま」みたいな描写はなかった。
最終的にハッピーエンドなのでそのあたりもひとにすすめやすい。
なにがどうってわけでもないのに夢中で見たのは、新藤兼人と音羽信子がすごいってことなんだろう。
ほか、カットのつなぎにクロミが一コマ挿入されてるのはなにか意味あるのだろうか。保存状態が悪いというのとはまた別のことだと思うのだが。
面白かった!
mh

mh