chaooon

奇跡の丘のchaooonのレビュー・感想・評価

奇跡の丘(1964年製作の映画)
3.5
パゾリーニ監督作品2本目のチャレンジ🎬✨

今回は、無神論者であるパゾリーニが「マタイによる福音書」に基づいて聖書の物語を描く👼
イエス・キリスト生誕から、ゴルゴダの丘の磔、そして復活までの生涯✨

学生の時に授業で買ったのをきっかけに、聖書はずっと家に置いてあって、いつか全部読もうと思いつつ、未だ完読ならず😂
それでも大まかなストーリーや、有名エピソードは知っていたので、まぁそれなりに観れたかな〜。
『ジーザス・クライスト・スーパースター』観たから登場人物の名前とか結構分かった!
サロメのエピソードも出てくる!

ただエピソードを淡々となぞっていく感じで、特に盛り上がるようなシーンもなく、ひたすら静かに展開していく聖書の物語。
高尚な感じはあれど、面白いかと言われると、感動とかはあんまりなかった😇

この前観た『アポロンの地獄』と同様に背景に広がる広大なロケーションが圧巻✨
ロケは南イタリアの地🎥
今作は全編モノクロのなので、アート感もあるなぁ✨

そしてまたしても音楽が印象的🎶
クラシカルなミサ曲もあれば、ブルースのようなまったりとしたメロディが、イエスの説教に被ってくる感じはとても不思議✨

イエス役のエンリケ・エラソキは眉毛の繋がったライアン・レイノルズ似のお兄さん😇
キャストはアマチュアの役者ばかりで、エンリケも学生だったとか。
不思議な吸引力を持つ目力が印象的。
カメラの正面を見据えて淡々と話すカットが多くて、すごく違和感を感じたんだけど、多分ワンカット長セリフの間、ことごとく瞬きしてないんだよね👁
目が動くことはあっても。

それとイエスってなんか穏やかで諭すような話し方をイメージしてたけど、結構捲し立てるような早口で説いていて、なんか逆に無機質で感情のない人のように感じた。
そんなところも映画の淡々とした印象になってるのかな〜🤔

年老いたマリア役は、なんとパゾリーニの母スザンナ。
『アポロンの地獄』でも母親への強い愛情を表現してたけど、聖母に自分の母親を起用するとは、やはり特別な存在なんだなぁ🤔

受胎した頃の若い頃のマリアは、幼さが残るもとても魅力的な女性だった。
聖母とういうより少女って感じなので、自分の中のイメージと違ったけど、画面の力強さのせいか、なんか説得力あったなぁ✨
天使も貧しい感じの黒髪の少女だったし、とても不思議だったなぁ👼✨
chaooon

chaooon