奇跡の丘の作品情報・感想・評価

「奇跡の丘」に投稿された感想・評価

tonemuff

tonemuffの感想・評価

4.7
絶対寝落ちするけど、共産主義者で無神論者であるパゾリーニの淡々とした美しい聖書の描写が心地よい。
話はシンプルなのかもだけど、難解で何が起きてるのか分からないところ多々あり。
それでも思わずのめりこんでしまうB/Wの撮影の見事さと、マタイ受難曲からはじまりジャズやブルースのボトルネックギターまで、音楽のチョイスは「テオレマ」のフリージャズみたいなのとかもそうだったけど、ベリークール。
カラン

カランの感想・評価

4.0
フェリーニの『甘い生活』(1959)と、シルヴァーノ・アゴスティ『天の高みへ』(1976)のあいだに置いてみると、この『奇跡の丘』(1964)はかのパゾリーニの手になるものだが、品行方正にすら思えてしまう。このイタリア人たちは、3人とも非常に強烈で猥雑な映画を撮っているのは周知の通り。そういう中ではわりとお行儀の良い本作だが、非常に好戦的なイエス・キリストの描き方だと思う。

ゴルゴダの丘でイエスが磔になり、もうすぐ死ぬことになるが、自分を死に追いやり、はやしたてる人間たちを見て、「あの者たちをお赦しください、自分のしていることをわかっていないのです。」と天に祈ったとルカは伝えている。この映画はマタイをベースにしているらしく、ルカにあるイエスの祈りの言葉は引用されない。そもそも、全編にわたって愛と赦しの教えは影を潜め、まるで『ラッカは静かに虐殺されている』の広場でライフルを持ちながら、言葉巧みに住民に教えを説く原理主義者のようである。攻撃的で、人を脅かすような論理で民衆を扇動するイエス像。

冒頭の円形の構造体を背景にした母マリアのショットと、ゴルゴタの丘を登ったところにマグダラのマリアか母マリアが到着した頃の、光を反射させて輝く金色の草むら、の二つが印象的だった。
uyeda

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3.8
インテリっぽいが、こういうのは好きなのだ。古典の焼き返しとは言ってもアポロンの地獄とかは明らかに違い、かなり不気味。
あちゃ

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4.1
顔面で始まり顔面で終わる系ムービー。この顔面ショットがとにかく強いからズレズレだが、そこが素晴らしい。露悪的にキリスト!みたいな感じで描かず、この顔面たちを持ってきたっていう、映画の力を信頼してるところがこの作品の強みに繋がってる。物語もガツガツ進むし、とてつもない断片性を秘めてる。マリアの姉ちゃんとキリストの顔に思わず惚れる。
Jeffrey

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3.5
‪「奇跡の丘」‬
‪冒頭から人々の顔のアップ…沈黙の中の表情、イエス誕生から死、復活までを描くキリスト聖史劇を無神論者パゾリーニが映像として遺した傑作…本作はマタイによる福音書に基づいて処女懐胎を含め9つの物語で描かれたパゾリーニにの傑作。難解と思われがちなフィルムだが決してそんな事は無い‬。
イエスの生涯を描いたパゾリーニによる作品。

最初は良くわからなかったが、解説を頼ってようやく素晴らしさが分かった気がする、、

これはもう少し映画の勉強をしてからもう一度見直したい。
KAZU

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3.8
イタリア🇮🇹の巨匠、パゾリーニ監督初鑑賞!! 遺作、「ソドムの市」を鑑賞したかったのですが、あまりにもトラウマ級らしいのでビビり今作品を。

キリストの誕生から、十字架の磔、復活の過程を描いた作品。所謂、「マタイによる福音書」を題材にした、とても清廉で崇高な作品...との事です笑

噂に聞くパゾリーニ監督の暴力描写や目を背けたくなるサディスティックなシーンは無く、忠実に?キリストの歩みを描いています。キリストの説く言葉(セリフ)は演技とは思えぬ、崇高さ。憑依したような存在感は言葉では言い表せない。

特にカトリックでは無いので、そこで何か感情が沸き起こる様な感動は無かった。淡々と続くので...。しかし、映画作品として伝えられ続ける名作であることは間違いありません!
たむ

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4.0
『最後の誘惑』のスキャンダラスな手法も、『パッション』のスペクタクル性もなく、ジャーナリストが追ったかのようにキリストが描かれます。
粛々と、淡々と、だからこそ凄みのある映画です。
dude

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3.5
ぼーっと観るには良い。聖書の何たるかをよく知らなくてもアメリカ映画でなんとなく予習していた気がするし、これがあの有名なセリフか!くらいの気分で楽しめた。モノクロが助けている部分もあるのかもしれないが画面が全然安っぽくならないのはすごい。
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