このレビューはネタバレを含みます
まず初っ端の、くたびれた雰囲気の主人公が猫に起こされて煙草スパスパ吸いながら餌の支度をする(だけどお気に入りの餌じゃないので一向に食べてくれない)一連のシーンでこの映画は半分勝ってるようなものだと思う。
マーロウは友人であるテリー・レノックスのことを信頼していたけど結局いいように利用されていた訳で、劇中の登場人物たちのテリーに対する評が基本辛辣だったことも考えると、マーロウは人を見る目が無かったのかなと思う。だけれども最後は銃弾一発でケリをつける。
主人公のことを整理すると、くたびれた中年の私立探偵で、飄々としてて、常に煙草吸ってて、警察やギャング相手でも気後れせず、猫を飼ってて、人を見る目が無かったりもするけど、銃弾一発で落とし前をつける胆力も持っている。
ああ、これがハードボイルドなのだなと理解したし、影響を受けた作品が色々作られたのも宜なるかなと思った。
細かいことを最後に少し書くと
・劇中の猫とDVDの表紙の猫の柄、明らかに違うけど何故…?
・(役者としては)無名時代のシュワちゃんが何気に出てて面白い
・ジョン・ウィリアムズが担当してる音楽は全体的にジャジーな感じで作品に合ってて良かった