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Back to the Family(原題)
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『Back to the Family(原題)』に投稿された感想・評価

[リトアニア、望まぬ帰省と変わらぬ家族]

ロッテルダム映画祭ビッグスクリーン・コンペティション部門選出作品。シャルナス・バルタス長編11作目。昨年のロカルノ映画祭で主要賞を独占するなど、最近のリトアニア映画は若手を中心に盛り上がっているところであるが、90年代から静かに独りでリトアニア映画史を牽引してきたバルタスも久々の新作がロッテルダム映画祭のコンペに選出されていた(全然知らなかった)。今回は脚本家にダミアン・コゾレとの共作で知られるオグニェン・スヴィリチッチと初めて組んで、ほとんどの場面を会話劇にしているが、そもそもコゾレの作品も上手い会話劇と思えなかったので、タッグを組んだ意味はよく分からない。物語は自分を育ててくれた祖母が死にかけていると聴いて久々に実家に帰省した若い女性シモーナの視点から描かれている。彼女の母親は常に飲んだくれていて、義父も彼女を性的な目線で見つめ、二人は常にどうでもいいことで互いを罵り合っており、実家にシモーナの居場所はない。この罵り合いも、シモーナが帰ってこないのはお前のせいだ!→いやお前のせいだ!→いやお前のせいだ!→以下無限ループ、というくらい情報量が薄く、とにかく仲が悪いくらいしか分からない。そして、驚くべきことにシモーナには実家に残った姉と弟(らしき人物、関係性不明)がいるようだが、本当に存在感が薄く、唐突に物語に割り込んできては唐突に消えるのを繰り返している。このひたすらにつまらない会話劇と登場人物を消費するような姿勢、ダミアン・コゾレ『Half-Sister』とそっくりじゃねえか。あと、こんなこと普段は思いもしないのだが、シモーナの演技があまりにも下手くそというか、繊細なテーマに対してオーバーすぎるのもノイズとなった。脇役の数名以外はロケ地の村に住んでいる実際の住民を採用したらしいが、長らく酒浸り生活を続けているという佇まいの説得力はあれど、しょうもない喧嘩を一つの芸術作品とするにはパワー不足に感じた。ただ、2021年に娘のイーナ・マリアさんが交通事故で亡くなったことからようやく立ち直ってきたのかなと思わせる側面もあって、そちらは応援したいと思った。イーナ・マリアさんとは同い年で、勝手に親近感を抱いていたので、亡くなったと聴いた際は本当にショックだった。