ゴッドファーザーの威厳、終始張り詰めた緊張感がずっと漂っている。
なんとか保たれていたファミリー間での秩序が静かに崩れていく様が描かれている。
ギャング同士の抗争とはいえ、派手なやり合いというより冷静な頭脳戦のような感じ。誰かが殺される時も、静寂を束の間切り裂くように銃声音だけが響く。
とはいえ、家族愛は格別。やはりファミリーとして強く生きていくためなのか、家族を何よりも大事にしている。
冷徹であり冷酷でもあるこの厳かな雰囲気と、それに反するように家族を誰よりも大切にする家族愛、これらの対比や長時間なのに全くもたつかないストーリーはやっぱり名作たる所以。
何よりマイケルは最初、家業と自分は関係ないという感じで表情も穏やかで少し頼りないくらいに見えたのに、ファミリーの状況が一変したことでどんどんドンの面構えになっていくのが、どこか遠いところへ行ってしまったような何とも言えない寂しい気持ちになった。最後の恋人との会話のシーンが全てを物語っていた。
ユーモラスおじさんなアル・パチーノしかお目にかかったことがなかったので、最初はなんか見たことある顔だな…と思いながら気づかなかった、、、めっちゃかっこよかった。
マーロン・ブランドの、ずっと冷静で口調も穏やかはずなのになんか怖い感じがすごい、、
総じて素晴らしい作品。
記念すべき300本目!