こまち

シザーハンズのこまちのレビュー・感想・評価

シザーハンズ(1990年製作の映画)
4.1
手がハサミの人造人間エドワード。
城に閉じこもっていたが、温かい家庭に迎え入れられ、そのハサミを生かして庭の剪定やヘアカットで大活躍し、初めは怪しまれていたものの一躍町の有名人になる。

しかし、そのハサミで人を傷つけてしまったり、意地汚い野郎に悪用されたりすると、ひとたび信頼を失ってしまう。

最初は個性に飛びつくけど、いざ必要なくなったりその特別さが裏目に出た途端、危険人物扱いをする。彼の純粋さにつけいる人達の気が知れない。

町の住人たちの偏見や群集心理が気持ち悪いくらいだけど、自分も知らないうちに同じ側にいることがあるかもしれない、、そんな愚かさにも悲しくなる。

切ないけれど、彼の健気で愛に溢れた美しいラストだった。
寓話のように、ポップで芸術的な世界観に教訓的な意味が落とし込まれていて、子供でも大人でも楽しめるし、見方が変わる面白さもある。

表情や動きだけで、エドワードの感情が伝わってくるジョニー・デップの演技にも感動した。
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