ノットステア

ゴッドファーザーのノットステアのレビュー・感想・評価

ゴッドファーザー(1972年製作の映画)
5.0
レビュー700本目!

テーマ∶家族への愛。友への愛。裏切りは許さない。ビジネス。



○一回目に観た感想(スコア4.0にしていた)
画面の色味がくすんだ感じで、ウイスキーを連想させられた。劇中でもお酒はいっぱい出てくる。そりゃあまぁ、当然ですが。
家にあったジムビームを飲みながら観た。

静かな映画。ところどころでハラハラドキドキする場面もある。けれど、3時間の映画のなかのほとんどはゆっくりとした落ち着いた雰囲気。長かった。余白が多い感じ。説明はしすぎない。名作です!っていう雰囲気はあった。真面目に作られた作品という印象。ユーモアは少なめ。下品な冗談を言って笑うような奴もいたが、暗くじっとりとした雰囲気を壊さないようにするためか、笑いは少なかった。

登場人物が多く、難しい映画でもあった。マフィアの力関係、ファミリー内の裏切り、謎も情報も多く、疲れた。
途中で自分の理解が不安になり、人物の相関図を調べてみた。

映画の中で、親子、兄弟の相関図、ファミリーの幹部や主要人物、他の五大ファミリーについてまとめられているとありがたいんだけどなぁ。もちろん、兄弟の紹介はある。冒頭でマイケルが彼女のケイに紹介する。でもそれだけじゃあなぁ。私の記憶力では厳しかった。。。顔を覚えられない、、、

映画に、カクテルの『ゴッドファーザー』は登場しない。そもそも製作されたときにカクテル『ゴッドファーザー』は存在しなかったらしい。
『ゴッドファーザー』を観た後にアマレットリキュールを買ってゴッドファーザーを作って飲んだ。杏仁豆腐が好きだからアマレットリキュールも好き。
せっかくだから次観るときはカクテルのゴッドファーザーを用意しよう。



○ドンとしての印象
ヴィトー
金は大事。しかし、恩を重んじる。助けてやる代わりに、いつかお願い事をする。
家族を守る。家族が大事。
娘の結婚式当日に頼まれたことは断れない。
裏切り、自分がいつ殺されるかを予測し、事前に対処。(気づけずに5発撃ち込まれ、倒れる)

マイケル
堅気でいたかった。
父が銃弾に倒れる。父を守れるのは自分しかいないと確信し、復讐を果たす。
兄と妻が殺される。ドンとして立ち上がる。家族を失わないため。5年で合法的な組織に変えることを目指す。
ビジネス。裏切りは容赦しない。昔からの父の仲間であっても。



○原作を読んだあとの感想(原作部門でスコアを5.0に変更)
映画を観てなんだか気になったから原作小説を読んだ。原作のほうが好きだった。といってもメモしながら読んだからだいぶ読むのに時間かかった。
マリオ・プーヅォ著、一ノ瀬直二訳『ゴッドファーザー』ハヤカワ文庫の上下巻を読んだ。上下巻合わせて映画のPart1かと思いきや、違った。また原作者のマリオ・プーヅォが映画製作にも関わっている。
ドンの考え方が勉強になった。友情とビジネス、損得勘定の優先順位というか、どのように決断していくか。好みとは別に、生き残るためにファミリーの存続のために。血縁関係を大事にしようとするのにうまくいくことばかりではない。
正直まだわからないこともある。
多分だけど家族愛や友情はもちろんあるんだけど、その家族やファミリーを守るために損得勘定で動くようになり、その結果幸せからは遠のいていくようなイメージ。特にマイケルは。