ノットステア

のらくろ二等兵 教練の巻のノットステアのレビュー・感想・評価

のらくろ二等兵 教練の巻(1933年製作の映画)
3.9
○きっかけ
田川水泡作品を読みたくて。でもすぐには読めず。
Filmarksで検索したら『のらくろ』の短編か2つあることを知った。



○感想
おもろい。基本的に横移動。
たまに手前に移動してくるカメラワーク。ちょっとオズワルドシリーズみたいな感じでもあった。

YouTubeにあげられているものもあって一応観てみたら音声でのセリフがあった。そりゃね、音声あったほうがおもしろかった。セリフ回しが良かった。

視線を点線で表してた。

以下、あらすじ

















○あらすじ
「私は本名野良犬の黒吉略して『のらくろ』と申します。このたび宿なしの身分から、出世して軍人になりました。実に嬉しいであります。」

のらくろは第5中隊の二等兵で今日は掃除当番

中隊長の部屋の掃除に行く。
のらくろ「サーベルをこうやって、、、構えりゃ、誰だって立派に見えるからな。うちの隊長だってこのサーベルがあるから立派に見えるんだ。へへへへ〜ん。どうだ、それでタバコでもこうすればな、うんとも言わせねぇぞ!」

ラッパがなる。集合の合図だから中隊長の部屋の外に出ると、中隊長がいる。サーベルを返して遅れないように外に出る。

のらくろ「新兵ってのはつれぇなぁ!朝から晩までガミガミ言われちゃあなぁ!」

前へ進め!

ブル軍隊長が第5中隊長を呼ぶ。中隊長は軍隊長とお話。のらくろたちは前に進み続ける。
のらくろたちの前に柱というか鉄棒があり、ぶつかる。止まる?でも前へ進めって命令だっぞ?
柱を登り鉄棒を渡る。先頭ののらくろだけ落ちる。

再びのらくろが先頭。目の前に馬小屋。馬小屋の中を通ろうとして馬に蹴られてのらくろは散々な目にあう。

中隊長「馬に敵わないぐらいのことは少し頭を働かせ。わかったか」
のらくろ「わかりましたッ」

二組に別れて演習。
くたくたで歩けないのらくろ。
のらくろ「もうフラフラでスタミナが無くなりました」
置いてけぼり。
そこに相手側の2人がのらくろを捕虜にしようと近づいてくる。
のらくろは空飛ぶからすに糞を落とされる。落ちてくる糞に気づいて蹴飛ばす。糞が相手にかかる。
2対1で捕まりそうになる。ギリギリで避けて相手2人がぶつかる。
のらくろは逃げる。車に乗る。うまく敵2人を箱の中に閉じ込める。車で戻ろうとする。落下。
のらくろはワシに助けてもらい、空を飛ぶ。
敵の戦車を発見。なんとか生け捕りにする方法をワシに聞く。

落とし穴を掘る。
見事戦車を穴に落とす。
戦車から出てきたのは連隊長。怒られる。



○参考
日本アニメーション映画クラシックス 作品解説
横浜シネマ商会が製作した教育映画シリーズ「アテナ・ライブラリー」第69編(クレジット上は「第67篇」とあるが、『映像文化の担い手として 佐伯永輔「ヨコシネ」の歩んだ70年』ヨコシネディーアイエー、1995年の「アテナ・ライブラリー作品一覧」92頁によると第69編とあり、のちに通し番号が変更されたと思われる)。田河水泡が雑誌『少年倶楽部』(大日本雄弁会講談社発行)1931年1月号から連載を開始した漫画「のらくろ」シリーズの最初のアニメーション作品。連載時の題名は「のらくろ二等卒」で単行本『漫画常設館』(大日本雄弁会講談社、1931年)に収録された際に「のらくろ二等兵」と改題された。野良犬の黒吉、のらくろが入隊し、二等兵から最終的には大尉にまで昇進するが、連載は1941年8月号で終了した。このアニメーション第1作では、元気はいいが調子に乗り過ぎて失敗する初年兵ののらくろをコミカルに描き、厳しいが人情味のあるモール中隊長や、いかめしいブル連隊長ら、主要なキャラクターも登場している。なお、冒頭に出る「日本赤十字社埼玉縣支部」のタイトルは、このプリントが当該施設で巡回された際に付けられたもの。
https://animation.filmarchives.jp/works/view/11105