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ゴッドファーザーのswansongのレビュー・感想・評価

ゴッドファーザー(1972年製作の映画)
5.0
ああ、1分1分が味わい深い。

闇と光を強調した琥珀色の画面。
ニーノ・ロータの、 もの哀しい旋律。
練りに練られた脚本と完璧なキャスティング。
何もかもが素晴らしい。

ここまでは、 「ゴッドファーザー」を観るたびに必ず思うこと。

数年ぶりに観たら、 今まであまり印象に残っていなかったロバート・デュヴァルの姿にばかり目がいってしまいました。

「2代目ドン・コルレオーネ」を自負してるけど、 単細胞で向こう見ずな性格がなにかと災いする長男ソニー。

体力にも知力にも恵まれず、 そんな自分を認めてくれない父親ヴィトーに寂しそうなまなざしを向ける次男フレド。

知的で穏やかな外見の下に無自覚に隠し持っていた、 冷酷さと狂暴性と「ドンとしての才覚」を徐々に露にする三男マイケル。

ジェイムズ・カーンとジョン・カザールとアル・パチーノ、 私のなかではこの三人の強烈な存在感の影に隠れてしまっていた四人目の兄弟。

それがコルレオーネ・ファミリーの顧問弁護士を務めるトム・ヘイゲン = ロバート・デュヴァルです。

見くびられても蔑まれても恫喝されても、 常に冷静に問題解決に取り組み、 ひたすらファミリーに貢献し続ける寡黙な男。

そんな難しい役を務めきったロバート・デュヴァルの抑制の利いた演技に感服いたしました。

「THXー1138」 「ゴッドファーザー」 「組織」 「地獄の黙示録」 「フォーリング・ダウン」 …
この人のフィルモグラフィ、 素敵だな。

ところで、 「ゲッタウェイ」のアル・レッティエリとか「ロッキー」「マニアック」のジョー・スピネルとか、 ありとあらゆるタイプの「凶悪顔」を拝めるのも、 「ゴッドファーザー」を観る楽しみのひとつですね♪ (笑)

(*≧∀≦)) キマエノイイ ガッツォ サン!


2020ー40
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