高田ハン

ゴッドファーザーの高田ハンのレビュー・感想・評価

ゴッドファーザー(1972年製作の映画)
5.0
ビジネスとしてのマフィア

裏社会とはよく言ったものだ。日の目をみることのない彼らが、裏で人を殺し、多額の金で買収を進める。恩を着せて、服従させる。まるで僕たちが生きている社会でも全く同じじゃないか。

この映画は複雑な人間関係を巧みに表している傑作だと思った。マフィアというまるで僕たちには縁のないような世界の話でも、根幹にある人間関係は全く変わらないのだと。むしろ、僕たちのそれよりもよっぽど複雑で、繊細なテリトリーのなかで暮らしているのだと。

終始、マイケルが「ビジネス」と言っていたのが良かった。お互いの取り分をちゃんと交渉して、相手をどんな手を使っても納得させる。暴力的かもしれないけれど、しっかりと筋の通った人間像は、僕たちも見習うべき箇所がある。
高田ハン

高田ハン