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ルパン三世 カリオストロの城のodyssのレビュー・感想・評価

4.8
【劇場用アニメの素晴らしさを思い知らされた一作】

(以下は、2003年にこの映画がリバイバル上映されたときに書いたレビューです。)

宮崎駿の代表的アニメ映画が3日間だけスクリーンで上映されるというので見に行ってみました。私は原則、映画はスクリーンでという主義だから、この作品を見るのは久しぶり。

前回(そして初めて)見たのは、たしか「超時空要塞マクロス」と一緒に、今はなき某東宝系映画館で上映されたときだった。「マクロス」は84年作で、私の住む都市では初公開だったから、1984年か85年だろう。なぜ79年作の「ルパン3世 カリオストロの城」を一緒にやったかというと、当時はまだ今ほどアニメ映画が市民権を得ていなかったので、2本立てで観客を呼ぼうとしたのだと思う。 

しかし私にとってその時見た「カリオストロの城」は、アニメ映画の表現力を思い知らされたという意味で重要な作品となった。

今回改めて見てみると、出だしのあたりは案外テレビアニメ並みに大ざっぱだが、筋が進むにつれて画面の緻密さが増していくあたりが心憎いばかりだ。筋書きの面白さは言うまでもなく、アニメ映画史上最も可憐なヒロインであるクラリスの魅力も素晴らしい。 

上映会場はほぼ満員。親子連れ、十代から三十代くらいまでのカップルなどが多く、ワタシは年齢的には上限(?)の感じでした、はい。
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