爆裂BOX

新リバイアサン/リフトの爆裂BOXのレビュー・感想・評価

新リバイアサン/リフト(1989年製作の映画)
3.7
ノルウェー沖の深海で遭難した潜水艦セイレーン一号。設計者ウィッグを含めたNATOの救助チームはセイレーン2号で現場に向うが…というストーリー。
80年代の深海SFブームに乗って作られ日本でも劇場公開された深海SFホラーです。タイトルに「リバイアサン」ついてますが、配給が同じというだけで内容的には関係ありません。監督は「ブラッド・ピーセス/悪魔のチェーンソー」のファン・ピケール・シモン。
深海で遭難し、行方不明になった潜水艦捜索の為、設計者を含めた救助チームが潜水艦で深海に潜るも、次々と奇怪な怪物の襲撃を受けるという内容です。
作品前半は本家「リバイアサン」の様に潜水艦内で進行していきます。秘密任務にあたる緊張で気が立ってる乗組員と遭難したセイレーン一号の設計者という事で、原因を問われてる主人公とが結構ピリピリした雰囲気が漂います。別居中の妻も少尉として参加してるのでこちらもピリピリしてます。深海を進む潜水艦の映像はモロ模型丸出しでチープですが、深海の暗さ何かは一番出てるかも。潜水艦の危機を乗り切った主人公が皆から認められていく展開はベタながらいいですね。この前半では人間に襲い掛かって藻まみれにする海藻が登場します。採取された標本が導水管伝って艦内を侵食している所や藻まみれになった人間の特殊メイクは結構気持ち悪かったですね。潜水艦を覆い包もうとする巨大なクラゲみたいな怪物もインパクトありました。
後半では深海内にある空気の存在する洞窟が舞台になり、洞窟にあいた穴から変な触手みたいな怪物が飛び出して来たり、怪物を生み出してるDNA加速装置の周囲にあるデカイ卵割ると不気味なミュータントの赤ちゃんが現れたり、ラスボス的なイソギンチャク型の怪物が出て来たりと次から次へと怪物が登場してバリバリ人喰いちぎってくれるので楽しいですね。勿論NOCGの特撮と特殊メイクでチープではありますが味があります。ただ、VHS画質もあって暗くて全体像が掴めない所は残念でしたね。
足喰いちぎられたり、銃撃された怪物の頭部が血飛沫まき散らしながら破裂したり少ないながらゴア描写も有ります。
裏切り者役でレイ・ワイズや、頑固で厳格だけどツンデレな所もある艦長役R・リー・アーメイが脇を固めています。特にアーメイ艦長の最後のシーンは男気溢れてて切なさもあってかっこよかった。
シモン監督だけあってストーリーや人間ドラマよりも、後半特にですが、怪物が次々登場して人間襲ってくれるサービス精神あふれてて深海ホラーアドベンチャーとしては楽しめる作りになってました。前述の様にVHS画質は暗すぎるのでDVD発売期待したいですね。