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わたしの知らない子どもたちの作品紹介

わたしの知らない子どもたちのあらすじ

戦争で家族と日常を奪われた 12 歳の少女・琴子(小八重葵美)は、生き延びるために自らの性別を隠し、“少年”として生きることを選んだ。進駐軍相手の慰安施設や路上売春が広がる時代の中で、少女であること自体が危険となる現実から逃れるための決断だった。音楽家の父(竹野内豊)のもとで穏やかに暮らしていた琴子の人生は、敗戦によって一変し、「自分自身を手放す」という過酷な選択を迫られる。 一方、かつて琴子が疎開した学校の教師・曽根(二階堂ふみ)もまた、戦時中は軍国主義教育に加担していた側だったが、敗戦によって信念も立場も失い、過去の責任と向き合いながら生きることを余儀なくされていた。加害と被害、そのどちらにも割り切れない現実の狭間で揺れ動きながら、それでも今日を生き延びようとする曽根。 “少女”を棄てた琴子はどこへ向かうのか。そして曽根は、再び人として立ち上がることができるのか。戦争によって運命を大きく変えられた二人の、生と再生の物語。

わたしの知らない子どもたちの監督

西川美和

原題
公式サイト
https://k2pic.com/film/wsk/
製作年
2026年
製作国・地域
日本
上映時間
150分
ジャンル
ドラマ戦争
配給会社
K2Pictures

『わたしの知らない子どもたち』に投稿された感想・評価

西川美和監督の最新作。

今作、戦争映画でありながら戦場を描く映画ではない。描かれるのは、戦争が終わった後も終わらない人々の人生。

主人公は小八重葵美演じる12歳の少女・琴子。敗戦によって家族も日常も失った彼女は、生き延びるために自らの性別を隠し、「少年」として生きることを選ぶ。少女であることが危険になる時代において、自分自身を捨てなければならない。その設定だけでも胸を締め付けられるが、今作はそこからさらに深く、「生き残ることの代償」を見つめていく…。

琴子は被害者である。
しかし生きるために嘘もつくし、犯罪もする。

映画は誰かを断罪するのではなく、「極限状態の中で人は何を失い、何を守ろうとするのか」を問い続けていた。

『ゆれる』や『永い言い訳』でもそうだったように、今作でも人間を単純化していない。誰も完全な善人ではなく、誰も完全な悪人でもない。だからこそ登場人物たちの苦悩がリアルに響いてくるのだろう。

またタイトルの『わたしの知らない子どもたち』も印象的であり、これは単に琴子たち子どもを指しているだけではない。

大人たちが守れなかった世代、歴史の中で忘れられていった子どもたち。そして我々が知らないまま通り過ぎてきた戦後の傷跡。

そうした存在全てを指しているように感じられる。

そうした胸にズシンと重くのしかかってくる内容であるが、その中でもとにかく小八重葵美の演技が半端じゃない。今後、日本の役者界を牽引していくであろう1人であり〝画〟になる彼女の目力と表情が脳裏に焼き付いている。

まだ幼さを残しながらも、生きるために「少女」を捨てなければならない矛盾を繊細に表現しており、対する二階堂ふみもまた、自責と再生の間で揺れ続ける人物を見事に体現していた。

そういった役者陣の演技力もあり、戦場の悲惨さよりも、その後の人生に焦点を当てた作品だからこそ重く感じる作品となっており、観終わった後には、「歴史の中で名前も残らなかった子どもたち」の存在が静かに胸に残り続ける。

派手な戦争映画ではない。しかし人間を描くという意味では、極めて力強い一本だった。
戦争を体験したことのない現代人に一石を投じる作品になっていると思います。

戦後の貧しい日本を、戦争孤児の目線から切り取り、子供がサバイブしていく様子は、娘がいるわたしとしては感情移入しやすく、非常に感動した。

戦争を知らない若者達に、こういう歴史があって今の令和の豊かな日本があることを感じて欲しい。

戦争は繰り返してはいけない。
映画で描かれているから直視できたが、これを実体験として現実で見ていた人がいるという事実を受けた。
全員が生きるのに必死ということではなく、豊かな人はどの時代も豊かに居るしそうでない人もどの時代にも居る。
国ごと12万人の戦争孤児がいたと言う事実を、子役たちも実感しながら代弁するように生きていて素晴らしかった。
二階堂ふみの在り方も素晴らしかった。