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わたしの知らない子どもたちの作品紹介

わたしの知らない子どもたちのあらすじ

1945年、終戦。音楽家の父のもとで育ち、ごく普通の暮らしを送っていた12歳の少女・茅野琴子は戦争によって家も家族も失い、焼け野原となった東京で、たったひとり生きることになる。 女性であることが生きる危険につながる現実を知った琴子は、少女という性を隠し、少年として生きることを決意する。 やがて将吉をはじめ、同じように家や家族を失った少年たちと出会い、「吉田茂男」と名乗って彼らと行動をともにする。 闇市を束ねる菊沢組の親分・菊沢徹から仕事をもらい、ともに支え合う仲間との日々は、戦後ひとりぼっちだった琴子が初めて見つけた「居場所」となっていく。一方、担任教師だった曽根文美子もまた、敗戦によるイデオロギーの転換と、婚約者を失った中で教師としての誇りも生きる意味も見失っていた。しかし、父の友人から「琴子を探している」という知らせを受け、琴子を探す旅に出る。曽根もまた、自らも失っていた人として生きる意味を少しずつ取り戻していく。やがて子どもたちは東京湾上の孤島の隔離施設へ送られる。そこでの過酷な環境の中で生かされている子どもたちの実態を知った新聞記者・諸積は、脱走すると決意する琴子たちを海苔漁師・山井甚平と妻・けいへ託す。 山井夫妻は、突然現れた子どもたちを煙たがりながらも生きる術を教えながら、その命を明日へとつないでいく。これは、戦争によって人生を変えられながらも懸命に生きた子どもたちの命の輝きと、その命を信じ、それぞれの選択で未来へつないだ人々の姿を描く物語。

わたしの知らない子どもたちの監督

西川美和

原題
公式サイト
https://k2pic.com/film/wsk/
製作年
2026年
製作国・地域
日本
上映時間
150分
ジャンル
ドラマ、戦争
配給会社
K2 Pictures

『わたしの知らない子どもたち』に投稿された感想・評価

背骨
3.8
理想主義すぎるように感じてしまう部分や、都合よく見えてしまうところ、他にも気になるところがない訳ではないが、好き嫌いやテクニカルな部分だけでは語りたくない映画

西川美和監督の強みや良さ… 物事を俯瞰して見れるところや深刻な物語を軽妙に描けるところ、嘘を通してリアルを描いてきた作風とは対極にある作品に見えたが、それでもなお彼女が「今だからこそ、この物語を、この語り口で撮りたい」という強い思いをヒシヒシと感じる作品

今まで一部では女性を描かないと言われていた西川美和監督が主人公だけでなく重要な役割を果たす女性キャラクターたちに託したものは大きく(田中裕子と吉田羊の一瞬で場の空気を変えてしまう凄まじき女優力)、時代の価値観や権力に迎合していく男たちとは違う「この世界を生きるために大切な事」を少ない出番、セリフの中で強く優しく発する。ある意味でこの映画は「元少女たちによる絶対にこの世界を生き抜いてやる宣言」と言えるのかもしれない

他にも未来の名優間違いなしの羽山由一郎くんの名演や、白組のVFX、つみきみほメロつき界隈にもうれしい出演作品という見どころもあるので、興味がある方はぜひ

【重要なシーンを取り上げた18ページにも渡るプロダクションノートやシナリオ決定稿が収録されたパンフレットは分厚くて読み応え充分。オススメです】
symax
3.8
"私は…私の生徒を捨てました…"

戦争は終わった…

疎開先から東京に戻ってきた琴子には帰る場所もなく、家族も失っていた…

生き延びる為、少女を捨てシゲオとして同じ戦争孤児の仲間とその日その日を生きる琴子だったが…

推定12万人いたとされる戦争孤児に着目したありそうでなかったテーマが西川美和監督の最新作。

ちゃんと痛いところも逃げずに描く一方で、何処か優しさに溢れ、胸に染み入る西川美和監督らしい作品ではないかと…

何故今と思う反面、今だからこそとも言える…

大人が勝手に始めた戦争の真の犠牲者が子供たち…今も世界のどこかで戦争の犠牲となっている子供たちがいるのだ…

大人たちがあえて見ようとしなかった子供たちの姿を見せる…タイトルにある"わたし"というのは、琴子を見捨てた曽根をはじめとする当時戦争を推し進めた全ての大人であるだけでなく、本作を鑑賞している我々観客なんだと思います。

"ゴジラ-1.0"で終戦直後の東京を見事に表現した白組のVFXは、本作で更なる進化を遂げたようで、奥行きのある背景は全く違和感がなく素晴らしい…

意外にも豪華な俳優陣の濃厚な演技があるだけに、芸達者とは言えどもやはり子役たちの演技が見劣りすることは否めませんが、琴子を演じた小八重葵美の目力は凄い…この子が本作の魅力を一段上げたことは間違いありません。

将来が楽しみな俳優がまた一人増えました。

エンドクレジットをじっと眺めていると…
"つみきみほ"の名前が…80年代後半、私のアイドル的存在だった方…久しぶりにお名前を見ました。

大変失礼ながら、鑑賞中全く気がつきませんでした…どの役だったのか、どなたか教えていただけませんか?
4.5
待ち続けてきた西川美和の最新作は、期待を大きく上回る素晴らしい作品でした。

映画館を出たあと、有楽町から新橋にかけて、レンガアーチ高架橋を見て歩きました。明治時代に造られたレンガが、補修や補強を重ねながら今も残っています。

時の針を80年ほど戻せば、終戦直後の混乱した光景が広がっていたはず。今、自分が立っている場所と、西川美和監督が描いた世界が不思議なほど心の中でシンクロする。それほど、あの時代の空気にリアリティを感じました。

気づけば、戦争孤児たちが身を寄せて暮らしていた、あの高架橋の内部へ続く扉を探していました。

日常を突然奪われ、居場所を転々としながら、大人たちと向き合い、必死に生き抜こうとする戦争孤児たち。そんな姿を見て、スピルバーグ監督の『太陽の帝国』('87)を思い起こさせます。

これまで、戦争の悲劇を伝える作品に数多く触れてきましたが、本作はその中でもひときわ心に残る作品でした。
こういう作品こそ、多くの人に観て欲しい。

大空襲で一面焼け野原となった東京や、人でごった返す上野駅などの再現には、細部までこだわり抜かれていると感じます。

子どもたちの演技も素晴らしく、主人公の琴子を演じた小八重葵美(こやえ・あおみ)、孤児のリーダー役の羽山由一郎、幼なじみ役の武内ひなたが印象に残っています。
大人たちも二階堂ふみ、岡田准一(ひらパー兄さん!)、役所広司、田中裕子、吉田羊、竹野内豊、北村有起哉と、実力派揃い。全員の名前を挙げたくなるほどでした。

俳優たちの見事な演技もあって、感情を煽るような演出や劇伴に頼らなくても、戦争によって天地がひっくり返ったような思いをした人々の戸惑いや苦悩に、深く共感してしまいます。

ここで靴磨きをしていたのかな……と思うと、また涙が込み上げてきました😢

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