はるちゃん

戦争のはらわたのはるちゃんのネタバレレビュー・内容・結末

戦争のはらわた(1977年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

「炎628」を観て、ppsh41のマズルフラッシュがきれいで印象に残った。

ミリオタ目線じゃなく、映像として印象強くて、何か表現としての意味があるのかな?と軽い気持ちで調べていたら、この映画を見つけた。

シュタイナーがわざわざppsh41を持つのにはやっぱり意味がある。最後まで観てそう思った。

他の人も言っているように、マズルフラッシュが十字だから、それで鉄十字を表しているんだろうと。

冒頭の演出、モノクロ映像が徐々に色づいていく。完全にカラーになると本編に入る。

「パリは燃えているか?」の反対なんだね。あちらはエンドクレジット、本編が終わり、取り戻され解放されたパリが、モノクロからカラーへ色づいていく。自由と平和を勝ち取ったという最高の場面だと思ってる。

蝶々の歌って、原語はそういう意味だったんだ。どこの国だろうと、いつの時代だろうと、誰であれ母親は息子の帰りを祈るように待ってる。「太陽の帝国」の子守唄もたまらなく響く。

一番好きな場面は、シュタイナーが結局シュトランスキーとトリービヒを告発する署名に応じなかったところ。むごい生き様、だがそれがカッコいい、そして苦しい。

ちょっとすぐには忘れられない映画。