ONE PIECE9作目
グランドラインを航海中、高熱を出してしまったナミを救うべく麦わらの一味が辿り着いた島はドラム王国。
この国に1人しかいない医者を頼りにルフィとサンジはナミを連れてドラム城へと向かうが、そこにかつて国中の医者を独占するという悪政を強いたあげく、海賊に襲撃された国を見捨てた国王ワポルが帰ってくる──。
前作に引き続き原作の「ドラム島編」を映画化した作品。
親や群れに見放され人間にも化け物扱いされたチョッパーとヤブ医者Dr.ヒルルクの相棒のような絆、チョッパーに医術と医者としての大切さを教えたDr.くれはとの師弟のような絆、そしてチョッパーの成長。
技術がないながらも医術とは違う形で国を動かし、人を動かし、そして結果的に国を救ったヒルルクがかっこよすぎるし、不器用だけれど友達からの最後の願いをしっかりと守り抜いたドクトリーヌもまたかっこいい。
彼らとチョッパーが実の親子以上に親子のような関係で素晴らしく感動する。
「優しさだけじゃ人は救えないんだ」というドクトリーヌの言葉は何も医術に限った話だけではなくて、普段の人間関係にも言えるなと思った。
ビビとカルーの不在、ロビンとフランキーの登場、ムッシュールという新キャラクターなど前作以上に改変されている点はあるが、もともと短いエピソードのため話が端折られたりはしておらず前作ほど気にはならない。
雪崩の原因になったのがラパーンじゃなくてワポルたちっていう改変はまだよかったな。
動物達にそんなことやらせてほしくないしな。
ただ、ビビとカルーにはいてほしかったし、海賊を憎む国民たちに上陸を拒否された時にルフィが自分の意思ですぐに頭を下げたところは少し残念だった (ルフィがビビに学ぶというシーンだから) が、紛れもなくこの作品は名作。
「人はいつ死ぬと思う・・・?
心臓を銃で撃ち抜かれた時・・・
・・・違う
不治の病に犯された時・・・
・・・違う
猛毒キノコのスープを飲んだ時・・・・・・
違う!!!
・・・人に忘れられた時さ・・・!!!」