このレビューはネタバレを含みます
ムラーリ・K・タルリ監督が19歳で撮ったという学園群像劇。ガス・ヴァン・サント監督「エレファント」の構成を踏襲しつつ、ティーンエイジャーのインタビューを挟むことによってより個々の悩みにフォーカスしている。各々学校という閉鎖された世界で自殺に至ってもおかしくないほどに精神的に追い詰められるのだが、映画のラスト、自殺するのは悩む描写のほとんどなかった一人の少女だった。
人の悩みの深刻さなんて比較できない。また、悩みに対する耐性も人それぞれである。
自分の隣にいる元気なあの人にも深い悩みがあるのかもしれない。