鍋レモン

壬生義士伝の鍋レモンのレビュー・感想・評価

壬生義士伝(2002年製作の映画)
3.5
⚪概要とあらすじ
企画段階で監督を務める予定だった相米慎二が、2001年9月9日に急死したため2003年に滝田洋二郎により映画化。

幕末の京都・壬生。尊皇攘夷の名の下にこの地で結成された新撰組は、表向きこそ勢いを見せるが、力を増す倒幕勢力の前に浮き足立ち士気は低下の一方だった。そんなある日、一人の剣士が入隊してきた。盛岡の南部藩出身のその男、吉村貫一郎はみすぼらしい身なりに似合わず、これまでに何人もの人を斬り捨ててきた猛者だった。しかし、大儀のためには己の命をも顧みない隊士たちの中にあって、恥ずかしげもなく命に固執し、さらには何かにつけてお金に執着する貫一郎の姿は異彩を放っていた。そんな貫一郎に、近藤勇も一目置く斎藤一は嫌悪を感じるのだったが...。

⚪キャッチコピーとセリフ
“まっすぐに泣ける生き方がある”

「おもさげながんす」

⚪感想
吉村貫一郎の生き様が語られる時代ドラマ。

「義」。

斎藤一を演じる佐藤浩市さんや沖田総司を演じる堺雅人、大久保利通を演じる津田寛治さん、徳川慶喜を演じる伊藤英明さんなど。他にも少しのシーンだけでも豪華なキャストが。

当時の言い回しや主人公を中心とした訛りが良かった。

新撰組では近藤勇や斎藤一、土方歳三、沖田総司といった有名な人達がいる中で資料もあまりなく、よく分かっていない吉村貫一郎を主役にするって言うのは斬新。あとは坂本龍馬の方がメインとか多い気がするし。

新撰組というと浅葱色のだんだら模様の羽織こと水色と白の隊服のイメージが強いけど黒に赤の隊服は威厳があってかっこいい。

吉村貫一郎の人間味。
守銭奴なことが伺えるシーンが何度もありほっこり。刀の修復代を貰ったり、写真を撮るにはお金がかかると躊躇っていたものの後でまとめて払うため奢ってもらえると知って撮ったり。
実際のところお金が大好きというわけでなく自分の信念や家族を大切にしていたことが分かる。

堺雅人さんの沖田総司が思っていたよりも合っていて可愛い。

後半はズルズル長くなっている気がしてちょっと残念だった。

観るなって話なんだけど個人的に時代物は中国とか韓国の方がドロドロだったり、時代にもよるけど豪華絢爛で好き。大奥とかは好きだけど。



⚪以下ネタバレ



ぬいを演じた中谷美紀さんがとにかく綺麗だった。斎藤一にキスしたり、吉村貫一郎から貰ったお団子を食べたり可愛い。
「醜女」とか目が腐ってるのかと。自殺した時も花の中で血が鮮やかでめちゃくちゃ綺麗だった。

吉村貫一郎と斎藤一とのやりとり。
吉村の優しさと斎藤の男らしさ。
吉村が最後のおにぎりを斎藤にあげるシーンが好き。おにぎりが凄く美味しそう。

吉村が死ぬぎりぎり辺りからかなりスローテンポ。腹切ための刀やおにぎりのシーンも良かったけど思っているよりも時間を使う。

水での盃シーンが好き。

⚪鑑賞
午後のロードショーで鑑賞。
鍋レモン

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