1960年代後半、<海女の町> 舳倉島を舞台に描かれる若い女性の成長と再生の物語 20代前半の渚は、東京の製造工場で働きながら、どこか型通りの人生に違和感を抱えていた。両親と暮らしてはいるものの、特に自らの過去について一切語ろうとしない母・千春との間には、微妙な距離があった。 そんなある日、渚のもとに、存在すら知らなかった叔母・梢から祖父の訃報が届く。母の故郷である能登半島・舳倉島を訪れた渚は、そこで梢が海女として生きていること、そして母もかつて海女だったことを初めて知る。 素潜りで海へ潜り、自らの手で生計を立てる梢や島の女性たち。何世代にもわたり受け継がれてきた海女たちの力強い生き方に魅了された渚は、自らも海女になることを決意する。 若い海女・裕子のもとで潜水や呼吸法の訓練を重ね、次第に海の世界へと踏み込んでいく渚。しかしその先には、海女として生きることの厳しさと、母・千春が長年封印してきた過去が待ち受けていた――。