A8

デビルのA8のレビュー・感想・評価

デビル(1997年製作の映画)
2.9
ハリソンフォード×ブラッドピット
という豪華組み合わせなのになぜ今まで知らなかったのだろう、、と。

主人公ハリソンフォードとなっているが
ブラッドピッドの方が中心的な気がする。

アイルランド紛争真っ只中の時代
主人公は子供の頃、IRAのシンパだった親父さんを食卓の最中目の前で殺されたことにより、復讐のためIRAに目覚め組織の中心的人物になっていった。
彼への同情は充分、主人公に感情移入するのは容易でスムーズに物語に入っていけた。

武器調達のため、ニューヨークへ赴いた主人公は、ひょんなことから真面目で家庭的な刑事の家へ身元を隠し居候することに。
彼はいままで暴力的な組織の中で生きてきたのもあり、久々に感じる“家族”
彼の心は癒されているようだった。

だが、彼の現実は“IRA”で暴力により独立を掲げている組織の代表格。そして敵対するイギリスから命を狙われているのはいうまでもない。
そんな彼の素性がバレるのはもはや時間の問題だった。
ここまでは主人公はブラピだった。

たが、ある事件を機に物語の流れは一気にハリソンフォードへと傾く。

ハリソンフォードはブラピの正体を知り彼を拘束、同僚のエディとともに移送しようとしていた。だが、その最中に逃げられ揉み合いに。結果、エディはブラピに殺されてしまう
しかし、ハリソンは彼への憎悪を爆発させるのではなく、自らの正しいと思うことを、職務を全うするためにブラピを捕まえることを決心する。

この展開により物語はハリソンフォードが主人公へと躍り出る形となった。

このように物語の前半と後半で物語の流れが変わったことにより主人公も変わるという特殊性を見せた映画だったが、違和感なくむしろこの作品の特徴ともいえる演出だった🙆‍♂️

このように相反するキャラクターの個性や特徴を明確に対峙させたことにより成り立った作品だという印象。

→ただ、前半父親を殺した者が鍵となると思っていたり、最初のIRAの戦闘シーンがかなり過激で大きな規模感だったにも関わらず、
ニューヨーク編に切り替わりその規模感を払拭できるほどのハリソンフォード×ブラピの関係性やその他展開を描けたかと言われればそれは乏しかった。
そのため後半にかけての失速感は否めない。
A8

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