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愛のお荷物のbluetokyoのレビュー・感想・評価

愛のお荷物(1955年製作の映画)
3.5
恋愛があれば妊娠して子供ができる、という話です。最後のオチがくだらなさすぎです。なくてもいいのかも、と今なら思ってしまいます。映画世界がスマートで、まあ、こういうこともあるわな、という感じです。
国会の答弁のシーンから。主人公の厚生労働大臣の新木錠三郎が人口爆発の問題で答えています。野党の追及をかわしていたりしているそばから、妻の蘭子が高齢で妊娠していることが判明します。
息子、錠太郎はぶらぶら遊び暮らしていますが、秘書の冴子と付き合っています。冴子も妊娠しました。
ところが、次女夫婦は、なかなか妊娠しません。
国会で人口増加について答弁している新木錠三郎としては、あまり、近辺で妊娠が露見してはまずい、という立場です。たとえば、息子が結婚するとして、結婚式で新婦が妊娠しているとわかれば、野党から追及されてしまいます。
ついに怒った息子の錠太郎は家を出てしまいます。築地あたりに家を借ります。趣味の無線機器だかの特許を取るほどで、遊び人ですが、実は生活していけます。
そこに三女のさくらがやってきて、彼女はまだ婚約中なのですが、妊娠したと告げます。錠太郎は味方が増えたと喜びます。
さらに、妊娠しなかった次女も妊娠します。
またさらに、家の使用人の山口さんもお手伝いを妊娠させてしまいました。
最後、一同が会したとき、女性全員が妊娠によるつわりで倒れてしまいます。終わりです。
オチはどうでもいいのですが、三橋達也演じる錠太郎の遊び人ぷりがいいです。長唄をやったりして忙しくしている様がいいです。
また、婚約者役のフランキー堺、ちょっとしか登場しませんが、すごいドラムさばきを見せます。正座し過ぎて足が痺れたときは、エビ反りになって、足をクルクル回したりして、なかなか楽しいです。
生活の影みたいなものをまるで感じさせないというのがいいのか悪いのかですかね。
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