mizuki

風と共に去りぬのmizukiのネタバレレビュー・内容・結末

風と共に去りぬ(1939年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

 スカーレット役の女優さん、ドレスや小物諸々本当に似合う。所作も完璧。ドレスの裾の方まで意識があるみたい。

 屋敷の内装、ドレス、ヘッドドレス、ボンネットなど衣装全て可愛い。映像そのものも美しかった。


 スカーレットのように好意を貪っていると、彼女の欲しい幸せからは遠ざかっていく。アシュレーのことを本当の意味では愛せていないと、最後に気づくことができる。彼は、ドキドキハラハラさせてくれる、都合の良い存在だった。
 スカーレットの中にはずっと愛があったはずだが、愛を認識することがものすごく下手。派手な感情ばかりが真の愛だと信じていて、その意識はなかなか変わらない。レットは途中まで、愛がほとんど認識できていない彼女に、軽蔑されても何をされてもめげずに愛を教えようとしていた。本当に彼女のことを愛している。
 それでも、やはり二人は似たもの同士。レットは余裕があれば愛に溢れているのに、結婚してからもアシュレーを気にかけるスカーレットを見た辺りから化けの皮が剥がれて愛がわからなくなってしまうというか。愛されていないと認識する時、自分が愛せていないんだろうなあと思った。
 メラニーは劇中で最も愛情深い人物として描かれており、彼女は愛することを常に忘れないでいた。あれだけスカーレットに妬まれていようが一方的に与える愛を気にすることはなく、最後は愛させてしまう。あそこまでの人格を持つ人はほぼファンタジーだろうからちょっと気味悪さはあるけど、自分もあんなに愛情深くなれたらいいなあと、目標として、そう思う。

 喪服で踊るシーンがとても良かった。あれは喪に服す黒ではなく、スカーレットを引き立たせる黒だった。
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