かえるのエリー

風と共に去りぬのかえるのエリーのレビュー・感想・評価

風と共に去りぬ(1939年製作の映画)
3.7
マイ古典ブームの中、超有名作しかし長さがネックで未鑑賞だったこちらをAmazonプライムよりピックアップ。象徴的なシーンで映る真っ赤な空、それは朝日であったり夕日であったり、はたまた戦火であったり。主人公スカーレットの激動の人生にピッタリだ。

アメリカ南部に暮らす勝気なお嬢様・スカーレット。パーティーではいつもその美貌に魅せられた男性陣に囲まれていたが、心に秘めるのはアシュレイのみ。しかし彼はメラニーと結婚。南北戦争が始まり、男達は次々と戦地に向かう中、まだ彼を諦めきれないスカーレットの前に破天荒な富豪・レットが現れる。。。



以下、ネタバレ感想



いやぁ〜、スカーレットが最高にクズでツンデレです(笑) メラニーが神様のように素晴らしい女性なので、スカーレットの我が儘ぶりが引き立つことといったら。。。しかし、自分に正直であり全力で生きる様は確かに魅力的でもあり、同じように自由に生きるレットが彼女に惹かれるように鑑賞者も目が離せなく、Amazonプライムでは前後半の2つに分割されていたが、一気に観てしまった。

最もスカーレットに惹かれたところは、前半の最後、戦火を生き抜いたものの全てを失った彼女が、どんなことをしてでも生き抜いてみせる!と誓うシーン。真っ赤な空をバックに決意を表明する彼女を見たら、自然と涙が溢れた。

ただ、なーーーんであんなにアシュレイが好きなの??全然良さがわからない(笑) どう考えてもレットがお似合いなのに。気づいた時にはすでに遅し、レットの忍耐は限界に達し、彼女の元から去っていった。。。

で、本作のタイトルを改めてみると、風と共に去ったのはレットなのか?と感じる。なぜ「?」になるか、それは原題も邦題も主語がないから。。。しかし開始早々の字幕で何か見た気がする、と巻き戻すと

A Civilization gone with the wind...

civilization は文明という意味を持ち、わざわざcが大文字で書かれているのを深読みすると、南北戦争を交えた激動の時代が去った、ということなのかな。。。

レットが去った後、スカーレットは「そうだ、故郷のタラに帰ろう」と言う。彼女の人生第2章に幸あらんことを。