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風と共に去りぬのtanananosaのレビュー・感想・評価

風と共に去りぬ(1939年製作の映画)
4.3
南北戦争時代に生きる女性スカーレットオハラの波乱万丈な人生が描かれている。戦争は容赦なく市民の身を襲い、心を蝕んでいく。そんな中でも気持ちを曲げないスカーレットに、精神的な生命力というか、大きな強さを感じた。そういった強さがあるからこそ、なんとか立つことができているようにも見受けられた。

どんな問題に直面しても、逃げることなく悩み、決断し、状況に勇敢に向き合うスカーレット。「私はどうしたらいいの」とつい誰かに問うのだが、結局は自分で決断し、行動する。そんなスカーレットの姿から、この世に生を受けた者が人生に立ち向かうことの必要性や大切さを教えられた気がする。
スカーレットの表情が豊かであるのに対し、バトラーは落ち着いた表情が多い。考え方などで似ている部分がありながらも、表情は対照的だと思った。
自分を理解してくれる人がいても、自分がそれを受け入れられる状態にないと、見逃してしまう。一生懸命に理解を示してくれても、それに応えられないと、匙を投げられてしまう。
人と出会い、関係を築くことの大変さに気づかされた。

メラニーが帰ってきたアシュレーに駆け寄るシーンと、バトラーがスカーレットの鼻を噛むシーンが愛おしかった。
メラニーは頭の天辺から足の爪先までぶれない強さを持っていた。
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