sukimmer

マイ・マザーのsukimmerのレビュー・感想・評価

マイ・マザー(2009年製作の映画)
4.2
『愛してる、母さんが忘れないように口に出してるんだ。』

グザビエ・ドラン監督が19歳の時に監督、脚本、主演をした、この人はやはり別次元の天才だと肌で感じさせてくれる彼の処女作品。ドラン監督の映画はなんといっても抜群のセンスの良さが際立つとこ。すべての場面が絵になるこだわり抜かれた構図や色柄の使い方。言葉の後ろで語たり尽くすカットワークや、間の取り方。抜群の選曲でありのままの心中を音と歌詞で語り尽くすところ。

この作品は、誰しもが家族との価値観や嗜好、志向、繋がり方、愛の示し方が合うわけではない。というコンセプトを母子家庭で同性愛者の少年の葛藤をテーマに絵のように鮮やで繊細に仕上げ突き詰めた作品。母親と息子の解り合いたいのに解り合えないエモーショナルな描写に分かる人はとっても共感できるセンス抜群のアート映画。見所は、なんといってもグザビエ・ドランの美しくも繊細的でエモーショナルな衝動感に魅せられる所。
sukimmer

sukimmer