こまち

裏窓のこまちのレビュー・感想・評価

裏窓(1954年製作の映画)
4.4
画面の中で起こることに派手さはないのに、主人公たちの会話と裏窓から見える住人たちの行動だけでこれだけ魅せられるって凄い。

骨折で動けない主人公は暇なため、窓からアパートの住人たちの生活を覗き見るようになり、背徳感を覚えながらもそれが趣味みたいになる。
そのうちに、ある夫婦の異変に気づいて徐々にその真相に差し迫ろうとする。

最初、家に来ていた看護師さんは変な趣味はやめろという感じで、恋人も彼の疑うことは信じてない様子だったけど、現実味を帯び始めると協力的になっていったり、彼の本職カメラマンが後々活きてきたり、どうなるんだろうという好奇心と緊張感が高められて久しぶりに味わった感覚だった。

ヒッチコック監督作品を初めて見たけど、やっぱり名声通りの面白さ…

怪しい住人だけでなく他の住人たちの様々な日常や恋愛事情なんかも見えて、隣人への何とも言えない好奇心を思い起こされて、マンション住みなのもあってより興味が湧く内容だった。
今の時代じゃあんなに明け透けなことはあり得ないけど、昔はあれくらい開放的だったのかな…
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