Qvoymi

モーリスのQvoymiのネタバレレビュー・内容・結末

モーリス(1987年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

若きヒュー・グラントの美しさよ…存在だけで罪だろこれは…。
というくらい美しい。こんな美しい先輩に言い寄られたら…そりゃ目覚めてもおかしくないって。

昔は男子だけの寄宿舎とか多くて、こういうことって多かったのかな?と想像する。若い青年同士の純粋な想いは儚くて脆くて、そっと手を伸ばしても指の隙間からどんどんスルリと零れてしまう。
そんな感じの言葉が似合う二人の関係。
汚れてしまう気がするから純潔は守る。
でもこの世の誰よりも愛しているしお互いを理解している。
その自信に溢れた二人の関係は友情としては本当に最高。もちろん恋愛としても、だけど、それぞれの家庭環境や立場、仕事、将来…などなど、重く圧し掛かる現実に、別離を決心するのは悲し過ぎて、切な過ぎて。
現実を見据え自分の世界を歩きはじめるクライヴ(ヒュー)と、突然の別れを理解出来ず未練に苦しむモーリス(ジェームズ・ウィルビー)。
クライヴは決してモーリスへの気持ちを断ち切れたわけではないけれども、きっと別れてもいつまでも一番の理解者でいれると思っていたのだろう。
クライヴへの気持ちを断ち切る為にヤケでセックスをした使用人に対し、だんだん芽生える愛情に、、全てを棄てて彼と生きて行く決心をする。
もうとっくにモーリスへの気持ちを断ち切れていると思っていたクライヴはその真実を知り、茫然とする…が、妻に悟られないよう普段通りに振る舞ういつもの夜…(だが妻には何事かが起きたことは察せられてしまう)
というラストは、切な過ぎてとても印象的でした。
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