つむ

アリスのつむのレビュー・感想・評価

アリス(1988年製作の映画)
4.0
アリスvs兎の仁義なき戦い

定期的に摂取したくなるヤン・シュヴァンクマイエルの世界。
自分では決して発想できない事しか起こらない映像世界に、使ってない脳ミソがバシバシ刺激を受ける。
引き出しの取手のシーンは繰り返しなのに微妙に違って面白いし、そこからのでっかくなったりちっちゃくなったりを繰り返すと思わせておいてのアレは「そうきたかっ!」と笑ってしまった。
丁寧な前フリってオチが爆発するよね。
映像に目を奪われがちだけど効果音もずっと素晴らしい。
取手が取れる音、カップを置く音、バターを塗る音。
終始不気味なのにどこか心地良いと感じたのは効果音のおかげなのかも。
子供の好奇心と残酷さがよく表現されてる。
幼少期に巨大な歯車の世界から逃げ出せない夢を何度も経験した事を思い出した。
つむ

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