このレビューはネタバレを含みます
なんかこれ見たことある気がするかもしれない。
冒頭、ウサギがバキッバキッと釘を噛み砕くところ。ウケた。強い。
もっとヤバい作品かと思ってたけどそんなことない。結構かわいい。あとストーリー展開も結構忠実。
食への嫌悪 は明らか。ジャムの中の画鋲、おがくずを舐める、時計にバター、汚れた時計をなめる、ハエを食べる、缶詰の中から虫、動く肉、オイルサーディンみたいな鍵、、、
口に入れる(はずの)もの=大丈夫なものと、大丈夫じゃないものの組み合わせ。そこから生まれるゾクゾク。
かと言って完全な危険には至らない。
それから、傷つけること、これはなんなんだろう。
ポケットの代わりにウサギの腹直接、ビルの腹が裂けたり、それを糸で縫い合わせたり
イモムシは靴下の目を縫い合わせて眠る。
首をちょん切ってしまわれるトランプや(お茶会の)人形。
確かに人間ならば死ぬような行為→ゾクゾクしちゃう
けれど、人間じゃない彼らにとってそれらは致命的な事件ではない。らしい。「結局大丈夫」、それを観客もわかってくる。ある意味安心。
→私たちとは違うルールで生きる、という意味でナンセンスの再現?
ただしそれだけのために彼らを傷つけているとは考えにくい。
骨人形
ミュシャ展にてチェコの人形展示。類似の人形あり。彼だけの独自の表現なのか?疑問。
当時のチェコ人形劇の新潮流、シュルレアリスムの展開について知らねば。
いたいけな少女に似つかわしくない、朽ちたもの、古ぼけたもの、汚れたもの、虫、骨
ここにも大丈夫なはずのもの(安全で守られているべきもの)×危なっかしいもの
の違和感。
全体を「死のイメージ」とすることには疑問。
ただし、「痛い!」の感覚・イメージ・ゾクゾクはある。尖ったもの。
違和感はあれどホラーではない。
全場面昼の光→どこか安心感
細かな疑問:
なぜすべてが室内で進行するか
引き出しは開かないけれど、こじ開く、そして次への鍵をくれる
ウサギの攻撃性