ミミズ式SGキネマ倶楽部

キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャンのミミズ式SGキネマ倶楽部のレビュー・感想・評価

3.9
英語で「鬼さんこちら」的な意味を持つ本作はスピルバーグ監督が「マイノリティ・リポート」と同時期に製作され公開された一作になっています。さすが仕事が早いですね。そしてかつ面白いというのが、またうまいですね。

 本作の魅力は何といってもディカプリオの七変化でしょう。シュッとしたいでたちで、航空機パイロットや医者など皆のあこがれの職業になりきる様は見事の一言です。航空機パイロットの衣装はあまりにも似合っていたからでしょうか。今作で何度も目にかかることができ、眼福の一言です。

 そしてトム・ハンクス。現代のジェームズ・スチュアートの様に、アメリカの良心を体現したかの様な彼の演技も良かったですね。父親役のクリストファー・ウォーケンと対象的な役割を本作ではもち、フランクの父親代わり(現にラストでは父親代わりになっています。)となっています。

 総じてスピルバーグらしいカメラワークの楽しさと演者(特に主演二人のパワー)もあって、本作は2時間20分ぶっ通しでみどころ満載の映画になっています。特にディカプリオの七変化は最近の彼にはない、アイドル路線の名残が見えてきます。おススメです。