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ケイン号の叛乱のmhのレビュー・感想・評価

ケイン号の叛乱(1954年製作の映画)
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名匠スタンリークレイマーがしかけるヒューマンドラマの傑作なんだけど、見る前に多少なりの知識を入れたほうがいいたぐいの映画。
・リーダーとは?
・組織の運営。
・極端な状況下によって明らかとなる個人の資質。
このあたりがテーマになってるんだけど、
・戦争映画。
・憎まれ役を熱演するハンフリーボガード。
・登場人物の世代(観客の世代含む)によって見方が変わる仕様。
・テーマに絡んでこない主人公の恋愛。
・急激に軍事法廷ものになり、急激にどんでん返しがある。
このあたりの要素が邪魔して、話に追いつくのがやっとになる。
タイトルから勝手に「バウンティ号の反乱」系統の話だと思ってたので、余計、面食らった。臆断は良くない。「頭上の敵機」のときも思ったけど、組織運営とかリーダー研修に使われる映画ってややこしい。カテゴリーは戦争映画だけど、戦争はさして重要じゃないんだよね。
「大物俳優だから味方のはず!」と思って見てしまうハンフリーボガードのキャスティングが大成功しているんだけど、最後の最後までみて(俯瞰してみて)ようやくそれとわかる仕掛けになってる。
偉大な原作があって、それを忠実に映画化したという感じなのだろうかね。映画見たあと解説読んだりして、ようやくいろいろ腑に落ちた。
嵐に揉まれる船を再現するミニチュア特撮がめちゃすごかった。
面白かった。
mh

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