アールばあちゃん

ケイン号の叛乱のアールばあちゃんのネタバレレビュー・内容・結末

ケイン号の叛乱(1954年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

規則重視の小心者で、嫌われもののグィーグ艦長の日頃の行動を偏執狂か精神異常者と決めつけ、台風遭遇に精神混乱をきたしたため自ら強引に艦長代理となり沈没寸前のケイン号を操船し救ったキーファー副艦長のとった行動は英雄だったのか、反乱であったのか?

艦長の異常行動を見続けるうちに我々はグィーグを憎む様になりキーファーを応援したくなる。
後半はキーファーの軍事裁判であり、3人の精神鑑定では艦長は正常と言われ劣勢に。
ここから現われる弁護士のグリーンウォルド(メル・フェラー)と艦長(ハンフリー・ボガート)の丁々発止のかけあいが見せ場。
艦長を心理戦に追い込んで自らボロを出させていくところ
は溜飲が下がる。
無罪を勝ちとったかに思われたが、弁護士としては後味が悪かったと吐露する。
汚れ仕事をしたのは艦長で、最初に部下達に支えて欲しいと言った事を無視したではないかと。
特に最初に艦長の事を偏執狂と皆に言い、反乱には加わらず、この事件の作者として名声をあげたキーファー大佐の事を狡猾なシェイクスピアと言い捨てたのにはちょっとスッキリ。
2時間余りであるものの、深い内容で最後まで気が抜けず見ごたえはあったが疲れてしまったというのが実感。