ホラーは観ないKEN

セブン・イヤーズ・イン・チベットのホラーは観ないKENのレビュー・感想・評価

4.0
オーストリアの有名な登山家の実体験を映画化。

< あらすじ >
1939年。オーストリアの登山家 ハインリヒは、
臨月の妻を本国に残しまま、ヒマラヤ登山に挑戦します。
しかし悪天候と雪崩に阻まれ、途中で下山。
すると、下で待ち構えていたイギリス軍に捕虜にされてしまうのでした。
と言うのも、登山中に第二次世界大戦が勃発していたのです。
(当時のオーストリアは、ナチスドイツの統制下。一方、ヒマラヤの麓のインドは、イギリスの植民地でした)
何度も捕虜収容所からの脱走に失敗しますが、2年後、ようやく脱走に成功。
同じく脱走に成功した登山隊隊長のペーターと共に、チベットへと逃れます。

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最初は自分勝手で嫌な奴だったハインリヒが、少しずつイイ奴に変わっていく姿が良いです。
特に、ハインリヒからペーターへのクリスマスプレゼントは、胸にジーンときました。

また、当時まだ少年だったダライ・ラマ14世との交流にも、心温まります。
実の息子と会った事が無いハインリヒは、きっとダライ・ラマを息子のように思っていたのでしょうね。

そして・・・
圧倒的な戦力を誇る 中国の人民解放軍による、チベットへの侵攻。
結局、弱小国が 対話による和平を望んでも、強大国の侵攻は止められないって事なのでしょう・・・
(この映画が劇場公開された直後の 中国の対応から察するに、中国国内では 天安門事件と同じくらいにタブーなのかもしれませんね)