T

セブン・イヤーズ・イン・チベットのTのレビュー・感想・評価

4.2
ある世界的な登山家が、ヒマラヤ登山中に第二次世界大戦に翻弄されチベットへ。
そこで過ごした7年間、若きダライラマとの交流を描く実話。

美しいチベットの風景、ラサ市街や荘厳な宮殿…
山に魅せられた男はいつしかこの地の文化、人、そしてダライ・ラマに惹かれていく。
若きラマのイノセンスは普通の子供そのものであるが、民への愛、人間や命への洞察は既に並外れたものだった。
そんな彼と触れ合うことで、父と子のような、友情を超えた関係性が築かれていく。

美しい文化に触れ、浄化されていく姿が詩情豊かに描かれていて、終盤になるとチベットの人々や大地、文化に向ける自分の眼差しが、ブラッドピットと重なっていることに気づく。
ラストエンペラーに引けを取らない素晴らしい叙事詩だ。音楽はジョンウィリアムス。
T

T