きき

つぐないのききのネタバレレビュー・内容・結末

つぐない(2007年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

とにかく最初のシーン映像が綺麗。
最初はただの結ばれない男女の話かと思っていたが戦争でさらに引き離され、2人だけでなく戦争で苦しむ多くの人たちになんとも言えない気持ちになった。
特にブライオニーが死にゆく兵士に最後名前を教えるシーンがとても印象に残った。
初恋の相手に振り向いて貰えなかったが故についてしまった嘘。後悔に苦しみ恋愛もできず過ごした中、初めて心が通じあった相手の最期の瞬間。シスターに禁じられていたファーストネームを伝えるとても切ない場面。私は、どうしてもブライオニーに同情してしまっていた。きっとセシリアやロビーのような真実の愛を育む側ではなく、ブライオニーの様に罪は犯さぬものの、同じような思いを持ったことがあるからだと思う。
ローラを襲った犯人も言えず、2人の結婚式で真実を告白も出来ず、怖気付いて姉に会いに行く勇気もなかったブライオニーに弱い自分を重ねてしまう。
嘘をついてしまったり、勇気が出なかったり。そんな人間の罪に向き合った作品だと感じた。
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