ねこのみかた

つぐないのねこのみかたのネタバレレビュー・内容・結末

つぐない(2007年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

悲しい話だった。

前半は進行が遅く、何が言いたいのか、どういうストーリー展開になっていくのかが全く読めず眠くて仕方なかったけど、ラストでなるほどと全て合点がいった。

よく練ったストーリーで、映像も綺麗だし音楽もいいんだけど、やっぱりちょっと難解な部分が多くて、どうしてもダレる印象は否めない。

時間軸が前後に移動したり、間に想像の世界が入り込んだり、ラストでその演出の意味がわかるんだけど、観てる途中は全くといっていいほどわからず、ちょっとイライラする。

少女の嫉妬心からくる、軽い気持ちでついた嘘が人の運命を狂わせる…これって「偽らざる者」に似てる。
内容はもちろん全然違うんだけど…。

人間の人生ってこんなにも脆いんだなぁ。
本当にちょっとしたことでいとも容易く崩れてしまう。

ブライオニーもセシーリアもロビーも、けっきょくみんな幸せにはなれなかった。
なのに一番罪な男、チョコレート王のポール・マーシャルは何のお咎めもなくのうのうと暮らしてて、しかも事件の張本人であるローラを嫁にしてるってなぁ…本当に理不尽。

せめて、ブライオニーの書いた本が出版されたことで、チョコレート王が裁きを受けますようにと願うばかり。