すずす

ブレージングサドルのすずすのレビュー・感想・評価

ブレージングサドル(1974年製作の映画)
4.2
『ジャンゴ』に先駆ける事 約40年の1974年、ユダヤ系の監督が黒人主演の西部劇映画をWBスタジオで制作。なんと、アメリカの年間興行収入ランキングの第1位を獲得するお化けヒットとなり、世界を驚かせました。

その年の2位は『タワーリング・インフェルノ』、4位の『ヤング・フランケンシュタイン』も、本作と同じメル・ブルックス監督作。タランティーノも、ウディ・アレンも及ばない快進撃でした。
日本で知名度が低いですが、コメディアン・ディレクターとしては破格の異才です。
レスリー・ニールセンが彼の芸風を継いだ感がありますが、今や消えつつあるお下劣スラップスティックとパロディの最高峰です。
アメリカの河崎実的な…

メル・ブルックスは、68年『プロデューサーズ』でアカデミー脚本賞を受賞、パロディやブラックな笑いを武器に、稼ぎまくっただけでなく、『エレファントマン』を制作したり、アメリカの娯楽業界で一世を風靡したビッグ・ショット=大物です。
この映画では、知事、インディアンの酋長(インディアンなのに話す言葉はイディッシュ語)、チンピラの3役で出演しています。

鉄道敷設が決まった街の住人を追い出そうと画策する、知事たちは、住民を追い出す為、悪漢たちに街で暴れさせる。保安官が殺害されたため、新たな保安官の任命が知事に託され、知事はまさかの黒人(ニガーという言葉が連発される)を保安官任命、町民が町を離れるように仕向ける…

フランキー・レインの唄う主題歌は最高!
カウントベーシー楽団がゲスト出演、お愉しみが盛りだくさんです。
ラスト、遂にめてフィクションと化し、ワーナー・バーバンクのスタジオ風景が現れる場面は今観ても凄すぎです!
すずす

すずす